初期のブランドの立ち上がりは広告ではなくパブリシティによって立ち上がる
新しいブランドを築く場合、広告で集客し販売に繋げる時、そのブランドはブランドではなく、単なる販社に陥る間違いを犯してはならない。広告によって新しいブランドを築くことは出来ず、初動の成功は広告で作られるものではない。
仮に作られたとしても、一時的で、広告を打ち続けなければ、売上の確保すらままならないのである。
たいして広告予算を掛ける必要もなく、自社を多くの未来の顧客に知ってもらう方法は、パブリシティ にある。順序はパブリシティがあり、シェアが広がり、マーケットリーダーとなってから、大規模に広告に予算を掛け、参入してくるブランドの障壁の為に、広告を使うべきなのである。
ザ・ボディショップ というブランドがあるが、アニータ・ロディック は、広告をまったく使わない方法で、巨大ブランド「ザ・ボディショップ」を築き上げた。彼女は、広告を頼らず、パブリシティの機会を創るために、精力的に世界に旅をして、環境に関する自分のアイディアの売り込みに成功したのである。
様々なメディア・インタビューを通じて「ザ・ボディショップ」ブランドが創造されたが、広告のチカラではなく、地球上の問題への対策を支援というメッセージを他人に語ってもらい広告以上にパワフルに、ブランドを客の脳内に刻み込む事に注力したのである。
つまり 「この商品はいかに素晴らしいか」 ということではなく 「地球上の問題への対策を支援するという観点からコレしかない」 というコンセプトを売ったのである。
優秀な学生によって就職戦略にパブリシティの法則が使われている
個人ができる行為のひとつが、仕事をしながら NPO 活動などに身を投じる事ができる。休日などを使って、本業以外に、NPO 活動に協力したりする若者が一方で増えているのである。
それらの若者は、学生時代から活動に身を投じている。読んでいるユーザーの大半が、約 30~45 歳 範囲の方々が多いブログであるが、多くの人々にとって学生時代には考えられない事であろう。
現在の優秀な学生 (高校・大学) の一部は、学生時代から NPO 活動をしている人が多く、社会への繋がりを比較的早く経験している。
個人的に、何人かの学生をしっているが、その専門のテーマ (就職に関する隣接分野) については、非常に博学であり、実際活動を通じて、学業よりも社会活動の方に軸足を置いている。
賢い学生にとって、就職戦略の一環として、武器として使っているようである。自身の大学名やサークル・インターンの 「広告的要素」 よりも、実際の NPO 活動等の 「パブリシティの要素」 を重視しているのである。
優秀な企業ほど、広告的要素の強い学生よりも、パブリシティ要素の強い学生の方が、仕事への責任感・組織力においてまったく違う次元であると判断するのである。
個人における戦略のひとつ手段であるが、私自身、学生時代には、コレといって何かに打ち込んだ事もなく、たいした勉強もしていなかったので、非常に上手いなぁと個人のブランディング戦略に感心してしまった次第である。
あなたができる 「個人的なパブリシティ」 とは何であろう?営利を追求する本業をしながらも、社会に貢献できる場所を作っておいても損ではない。
それを通じ、あなたの個人ブランドが築けるのであれば、それは強力な武器となり、あなたの自身の現在の地位と名声を支えてくれるであろう。
参照:ブランディング22の法則