見た目の数字に騙されない錯覚資産を手に入れている SNS アカウントの傾向
前回の記事で、見た目の数字に騙されないために、注意したいアカウントの傾向を書いたわけだが、SNSを続けていくと、その傾向が分かるユーザーに多数遭遇した次第である。
見ているとたまに、何万人もフォロワーがいるのに、まったく国内外で無名な人がいることにお気づきであろうか。単純にフォロワー数だけを見てはいけない。
いちばん重要なのは、どのような情報を発信し、情報の品質並びに、情報自体の高い評価を得ているかという点を重視するべきなのである。
またその情報は、その人だけが持つ一次的情報なのかどうかにも注目すると、さらにブランド力が分かるのである。
インスタグラムの場合、その人 (アカウント所有者) しか撮れない写真が評価される。つまり、自分の周囲 で「あなた以外でも、誰でも簡単に撮れる写真」が大きな評価を得ることは、基本的に不可能なのである。
例えば、人気著名人が「飼っている犬の写真」をアップするだけで、何千もいいねと評価されるわけだが、一般人が同じ「飼っている犬の写真」をアップしても、ほとんど評価されないのは、有名か無名かの違いだけによる。
SNSの基本的な理屈は、このように決まる場合もあるが、違う場合もある。世間的に無名でも、多くのフォロワーを 相互フォロー や 広告を通じてファンを獲得したりして、フォロワーを大量に獲得した結果、同様に多くの評価を得る事ができる。
つまり、錯覚資産を手に入れることができるのである。世に蔓延る錯覚資産を持った「著名人のような人々」が生まれる原因も分かってくる。
こうした「 SNS内だけで錯覚資産を手に入れている世間的に無名なアカウント 」は多数存在し、注意して見ていく必要がある。情報の質に関して、ほとんど価値がないのにも関わらず、多くの評価を得るのはこうした背景が考えられるのである。
あちらからフォローしてきた「錯覚資産を手に入れている海外のアカウント」を中心にフォローしているが、様子を見ていても、普通の女性だったり、普通の男性だったり、普通の写真作品だったりするわけだが、大半が私よりもフォロワー数が多いゆえ、多くの評価を得ている。
また、各アカウントのフォロー数にも注目しておくとさらに面白い。例えば、フォロー数とフォロワー数が同等ある場合、交流を目的としている人であれば、影響力という面では難しい。
また、フォロー数が多く、フォロワー数が極端に少ない場合、情報を収集側のユーザーとして考えられる場合がある。
最後に、情報発信型のユーザーである場合、フォロー数は少なく、フォロワー数のみ増えていくカタチになりやすい。
私個人のアカウントの型としては、情報発信型のアカウントなので、最後の型になりやすく、少ないながらも、フォロワー数がある程度増え続けるカタチになる。
情報発信型のアカウントで注意すべき点としては、頭数だけ増やしても、影響力やブランド性という意味では、ほとんど影響がないと考えていい。
純粋に 50~100 万人以上のフォロワー数を獲得しているアカウントであれば、話しは別であるが、数万人程度では、世界ではゴロゴロいて、無名の個人でも、正直フォローアンフォローを繰り返し、広告にカネを掛ければ、比較的早く達成できてしまうのである。
やはり見るべきは、エンゲージメント率であり、何万人もフォロワーを抱えている割に、いいね数は、約 100~3,000 程度までと、驚きべきほど少ない人も散見される。頭数だけ多いだけで、大した影響力がないという事が証明されているのである。
フォロワー数が多いというだけで、実は驚くべき事ではない。一番重要なのは、投稿写真の質であり、その投稿写真の一枚一枚の支持率である。
インスタグラムでは、フォロワー数だけに注目せずに、投稿している内容とその質、どれだけ現在のファン や 将来的にファンになる可能性のある人々に、投稿の支持を得ているか、ここに注目するだけでも、個人の本当の影響力を知る手掛かりになる。
そこで今回は、フォロワーの少ない無名の一個人である私が、SNSに写真を投下し続けた中で、現在まで特に反応の良かった写真 5 選を取り上げておきたい。
PANERAI Luminor 1950 3days GMT Power Reserve Automatic Ref.PAM00321
Rolex GMT Master II “Pepsi”2018 Ref.126710BLRO
AUDEMARS PIGUET Royal Oak Offshore Chrono Ref.#26170ST.OO.1000ST.01
OMEGA SEAMASTER PLANET OCEAN 600M CO‑AXIAL Ref.222.30.38.50.01.002
TAG HEUER CARRERA CALIBRE HEUER 01 Ref:CAR201T.BA0766
投稿し続けてわかる定番人気ブランドの根強い支持と愛着
以上、5選であるが、ラグジュアリーブランドの中では、特に根強い支持と愛着を感じるモデルが多数存在する。
オメガ、ロレックス、タグホイヤー、オーデマピゲ、パネライなど、長年世界中で販売し、実績を積み上げてきた本物のブランドという事が、SNSを通じ、海外の人々の支持の強さを見て確信した次第である。
個人的にも、自らフォロワー ( 自分から検索して、ファンになることは個人的に珍しい。現在フォローしている 9 割以上が、相手側から勝手にフォローしてきたアカウント ) となり、定期的に閲覧している著名人は 2.3 人ほどいる。
今後、自分の企画を持ち込む場合、参考になる著名人アカウントを閲覧しているわけなのだが、さすがに上手く自分たちを売り込んでいる。
そのなかで、特に面白いのが、仕事の旅シリーズが話題の「とんねるず」木梨憲武【noritakekinashi_official】さんのインスタなのだが、かなりの盛り上がりである。
このような人が、本当の意味で、自らのブランド力を活かし、自分の得意分野で SNSの運用 を行っており、影響力のある本物の著名人という事が分かる。参照:【木梨憲武「本職にしか見えない」インスタ“転職シリーズ”話題】
私の場合、海外のユーザーに出来るだけファンを作りたいと考えているので、日本人ユーザーには、驚くべきほど支持されていない。
日本から見た欧米、欧米ブランドが、どう日本で評価されるかという日本人向けのコンセプトではないので、海外からの支持が得られる方が自然である。
SNS上では「ラグジュアリーブランド・フォトグラファー」として名乗っているが、これについては、なぜか写真を撮るだけで、結構な対価を頂き、メシが食えてしまっているので、一応、商業写真家として名乗っている。
個人的には、日本人でありながら、海外の多くのラグジュアリーブランドに精通し、日本国内の人気とその製品の再販価値、リサイクル業界の企業研究 、新しい日本のシェアビジネス や リサイクルビジネスを伝える「コアな分野で稀少性の高い特殊な専門家」として海外で紹介され、認知されたいと考えている。
隣接分野に執筆を広げながら、マイクロニッチ戦略に基づき、スキルチャートを広げている。隣接分野とは、自分の主要ニッチ分野ではないが、共通項を持つ分野やテーマであり、マイクロニッチとは、すでに確立しつつある特定分野をさらに細かく絞り、専門性を高める事である。
日本は、世界でも有数の先進国であり、外国のブランドが、日本でビジネスをする場合、難易度の最も高い国であることは、私たち自身が理解しているところであろう。
その中でも、日本で成功している「さらに難しいラグジュアリーブランド」となれば、数は少なく、また売価も驚くべきほど高いわけだが、新しい製品の評論家や専門家は多い。
そこで、さらにニッチな分野であるリサイクルされた製品であっても、なお高い売価で売れ続ける「ブランド力」にフォーカスしているというわけである。
戦略に基づき、運よくカタチ (ブランド人) になれば「日本人に無名。特定の海外の専門分野の人々で有名」というブランド戦略に基づいて、自分なりにコツコツと記事と写真を投稿し続けているわけである。
日本の市場ではライバルも多く、業界の「村」のなかでの慣習、序列があったり、著名な人間のみが仕事ができる環境しかなく、かつ対価も安く、その中でも小さな市場なので、日本のみで、ビジネスすることにあまり興味がない。
初めからグローバル市場を見ているので、SNSはそのキッカケとなればと思い、大量に保有するコレクションデータの中から、写真を投稿している次第である。
自分の実力上げる為に、日々勉強を続け、技術を磨き、知識を蓄え、うまく社会の為に運用できればと考えている。
小さな実験ができるSNS やブログなどは、本当にコストも安く、比較的容易に世界と繋がることができる優れたツールであるので、自分のペースでゆっくりと更新していきたい。
参照:サブスクリプション・マーケティング――モノが売れない時代の顧客との関わり方