【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

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親である場合、依存症ビジネスが蔓延した社会で子供が育てる必要があること

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

私たちは常に依存への危険を感じながら日々を生きている。すでに依存という認識のない人も多いのだが、あなたはこんなことを感じたことはないだろうか。

常にスマートフォンを使い、移動時間などに時間を潰している際に、あなたが興味を持つ分野に関する情報を見続けていると、さらに興味の引く商品などの広告。

さらには魅力的な男女の顔や体などの広告写真、さらに進むと、ポルノ画像 (フードポルノも含む) や動画などがスマホ画面の端などに突如現れ、あなたの時間を奪い、長く惹きつけようと誘惑が矢継ぎ早に現れる。

また、遊んでみたいゲームなどの一面広告が現れ、軽い興味本位で無料で始めたゲームが、さらに攻略したいという欲求に駆られ、遂には課金を行うことで、ゲームを攻略し、さらにお金をつぎ込むことになる。

私の知人は、月に約 100,000円ほどゲームにつぎ込むことがあり、深刻な依存症であるが、知人にはその自覚もなく、当たり前のようにお金と時間を浪費し続けているのである。

これらの影響は子供にも及び、子供のゲームの課金のために、親がお金を払い、依存症を手助けしているケースも深刻であり、社会的な問題のひとつでもある。

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あなたが子供をもつ親である場合、こんなに身近に依存症の高いリスクのある「欲望と快楽」が目の前に現れる時代に子育てをする必要があるのである。すでに子供はある種の依存症なのかもしれない。

スマートフォンをはじめ、アニメやゲーム、ラインやインスタグラムなどの SNS サービス 、身近なところでは、市販の鎮痛剤 や 砂糖まみれのスイーツ や 化学調味料がふんだんに入ったスナック など。

最近では、日本人の主食であるコメではなく、パンなどの過度なブームもあるが、小麦粉への依存も考えられるであろう。

これらをひとつでも夢中になり、本来するべき勉学や健康的な寝食を忘れのめり込んでいる場合、依存症の可能性は否定できないのである。

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

このように、私たちの身近で「依存症にすることでビジネスを成長させる企業」の思惑もあり、あなた や あなたの家族の貴重な健康と時間とお金を奪っていくのである。

認識能力の低い人々から搾取するビジネスを多方面から取り上げることで、あなたが依存症なのかもしれないと気づきを得る書籍を紹介しておきたい。

主に、英国と米国の現状を描いた本だが、日本と共通する指摘も多く、読み応えのある書籍であり、自身の依存症を知るためには安い投資でもある。

今回は【 依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実 】という書籍から、簡単にではあるが、自身の経験談を含め取り上げておこうと思う。

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

【本書の目次】

第1章 社会は私たちを「廃人」にしたがっている
―iPhoneいじりと甘すぎるスイーツに見る病みつきビジネス

第2章 依存症は本当に”病気”なのか?
―環境次第でだれもが「依存者」になりうる社会

第3章 なぜ自分を破滅に導く習慣をやめられないのか?
―病みつきビジネスが利用している脳の仕組み

第4章 お買い物とヘロインとお酒の共通点とは?
―自由市場と依存の関係は18世紀ロンドンで始まった

第5章 スイーツはもはやコカインだ!
―スタバの「フラペチーノ」に仕込まれた巧妙な戦略

第6章 どこに行っても安く、大量に酒が手に入る世界で
―社会をアルコール漬けにするメーカーと販売網

第7章 処方箋薬がこれほどいい加減とは!
―合法的なおクスリでもじゅうぶんトベる

第8章 ゲームという新時代のギャンブル
―合言葉は「ユーザーを永遠のキャッシュマシンに! 」

第9章 「無料ポルノ革命」の衝撃
―最新テクノロジーを最大限に活かす無秩序な業界とその餌食たち

第10章 われらを誘惑から救いたまえ
―依存の「解毒」ですら商売になる時代で

 

章立ては10章となっており、iPhone、フラペチーノ、危険ドラッグ、お酒、フェイスブック、アングリーバード、オンラインポルノなど。

私たちは、なぜこうも簡単に「病みつき」になるのかという点を指摘しつつ、人の欲、依存心、意志の弱さにつけ込むテクノロジーを駆使した「依存症ビジネス」の最強最悪のビジネスモデルとして紹介されている。

元アルコール依存症のライターが、自身の経験や周辺での取材や調査した内容などをまとめた書籍である。

 

病ではなく習慣、依存に至る 4 つの「入手しやすさ」とは?

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

著者は、依存は病ではなく習慣と指摘するのだがそのとおりだと思う。私の例で言うと、二十代の前半頃、PC ゲームにハマった時があった。

当時の仕事は、主に図面などを描く仕事をしていることもあり、比較的 PC を触ることが多く、PC が普及しつつある時代の話である。

仕事の休憩時間を見つけては、ゲームに熱中していた時は、自分でも止めることが出来ず、次の展開が気になるうえ、落ち着きを取り戻すため、ゲームにのめり込んだのである。

ゲームにのめり込んだ期間は、約 1 年ほどだったと記憶しているが、ある日突然ゲームをすることもなく、依存から脱却することができたのである。

理由はこうだ。当時の仕事では、主に事務所での作業と現場での作業があったのだが、現場で欠員が出て、急遽現場での仕事に配属されてしまったのである。

 

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現場での仕事は、PC を触ることもなく、主に指示系統の仕事であり、触る暇すらなかった。最初は、ゲームがしたくてイライラしたが、約 10 日も経てば、なぜゲームをしたかったのかさして理由も見つからず、それ以降、ゲームにハマることがなくなったのである。

現在においても、ゲームをしたくなるということもなくなった。つまりは軽度な依存は生活習慣によって治すことが可能なことを、自身の経験で理解したのである。

著者は、ヘロイン中毒に陥ったベトナム帰還兵の言葉を借りて入手のしやすさには、様々な局面があるという。

物理的入手のしやすさ、心理的入手のしやすさ、経済的な入手のしやすさ、社会的な入手のしやすさがあるとしている。

著者があげる「 iPhone、スイーツ、鎮痛剤、お酒、ギャンブル、SNS、オンラインゲーム、オンラインポルノ」など、現在の日本でも比較的容易に入手できる。これを読んでいるあなたも、何かしらの依存を抱えていないだろうか?

売り手側は、常に人の欲、依存心、意志の弱さにつけ込みながら、テクノロジーを駆使しながら「依存症ビジネス」に邁進しているのである。

 

蔓延する依存症の裏に潜む「テクノロジーと社会の共犯関係」

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

現在の日本では、最も魅力的な物や経験が、多量に手に入る時代はないのだが、自分の気分を変えてくれそうに見える「欲望と快楽」を刺激するテクノロジーと社会の変化に敏感に対応していく必要がある。

最もやっかいなのは、依存に至る 4 つの「入手しやすさ」に加え、安価なテクノロジーで、あなたの目の前にすぐに現れる SNS への依存である。習慣を伴う「承認欲求依存」の最も代表的な例である。

下部映像の講演者である ベイリーパーネル (Bailey Parnell) は、ソーシャルメディアとメンタルヘルスの研究者であるが、SNS が、あなたの精神的健康に及ぼしている意図しない結果についてその成果をTEDで述べているが、なかなか興味深い報告である。

 

 

今、私たちの「フィックス」は、フェイスブックやツイッターといった、友人の輪を操作できるソーシャルネットワークによってもたらされることがよくある。まるでiPhoneのアプリでもあるかのように、人々を「インストール」したり「削除」したりするのは、気分を変えることができるこずるい手段だ(もちろん、自分が削除されたときに思いきり腹が立つのは言うまでもないが)。これはモノを消費するのと同じ経験である。依存症について語る際には、たとえそれが取るに足らないことであっても、あるいは命に関わるたぐいの問題であっても、「欲望」というコンセプトが、「快楽」のコンセプトと同じぐらい重要になる。というより、たいていの場合、欲望は快楽より重要だ。なぜかと言うと、フィックスを手にすることへの期待感は、フィックスを消費した瞬間に得られる満足感に勝るからだ。消費したあとは、期待したほどではなかったという感覚がよく生まれ、そう感じると、心の中で子どもじみた怒りが爆発することがある。フィックスは私たちを幼児化する。参照:社会は私たちを「廃人」にしたがっている iPhoneいじりと甘すぎるスイーツに見る病みつきビジネス

 

個人的に、最近はじめたインスタグラムで、面白い現象に出くわすことが多くなってきた。

私のスタンスは、自らフォローしに行くことは少なく、多くはフォローされることの方が圧倒的に多いわけだがフォローしては、フォローを外して、またフォローする人々が、一定数存在する事実があるということが分かったのである。

これらはもはや “SNS” 依存症である。ツールを使い、自動的にフォロー、アンフォローを行いながら、フォロー数を減らしながら、フォロワー数ばかり増やすことばかりに躍起になっている「似非インフルエンサー」もお目に掛かることも多くなり「必死やなコイツ」と思うばかりである。

私の場合、フォロワー対策などほぼ行わず、自身のコレクションの投稿と他の人の勉強になる良い写真を見つけた場合「いいね」のみをするのだが、自らフォローしてきておいて、こちらが面白い写真を撮る人だなと思い、御礼でフォロー返しをするのだが、その後すぐにフォローを外すという自己顕示欲丸出しの行為に度々出くわす。

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書
Reference:Φ-GRID_official

 

その場合、こちらもフォローをすぐに外すのだが、またフォローしてくるので厄介な輩もいる。自分からフォローしてきて、すぐにフォローを外した段階で、時間を奪う泥棒であり、迷惑行為なので、「ブロック」するようにしている。

はじめて 約 11か月ほどになるが、かれこれもう約 2,000 人以上ブロックしている。

ブロックせずに、自然のままに放置し、スパム同然のユーザーでも、相互フォローすれば、もっとフォロワーは急速に増えたのかもしれないが、水膨れのフォロワーを増やしても、錯覚資産ということがすぐにバレるわけだし、自身が行うフォロー、フォロワーの質を上げていく方が長期的に見て正しい。

意図的に自身のフォローを外し、水膨れのフォロワーばかりを増やしたい人は、自分のコンテンツが乏しく、その上、自己顕示欲が強く、依存症の傾向があるだろう。

質の高いコンテンツが、バーゲンセールするほど豊富であれば、投稿し続けていくうちに、露出が増え、自然にフォロワーは増加していくので、あまり心配していない。

投稿するブランドコンテンツは、現在 約 400 枚弱投稿しているが、 経験したブランド品の写真が、約 13,000 枚ほどデータでストックしてあるので、当面は心配はないだろう。

現在でも SNSでは、人々を「インストール」したり「削除」したりするのは、気分を変えることができる「こずるい手段」を以て、自己顕示欲を満たす人々は「フィックス」に支配されている。

本書で指摘しているように、SNSに躍起になっている人は、ある種、幼児化しているのである。それらの人々をさらに冷静に眺めていきたい。

 

ブランド品収集におけるある種の依存からの脱却

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

また著者は、ある「CD収集狂」の告白として以下に自分の姿を客観的に語っている。

我が家を訪れた人は、 CD 収納用に特別にあつらえられた棚に、何千枚もの CD が並んでいる姿を見てびっくりする。そして、音楽の世界に身を浸す私に賛辞を送る。だが、私が重い足を引きずって生のコンサートに出かけることがどれほど少ないかを知ったら、きっと驚くに違いない。彼らが目にしている人間の真の姿とは、人を物に置き換える世間体のいい方法を発見した中年男にすぎないのだ。もし少し異なる状況だったら、依存対象は切手だったかもしれない。だが、そうならなくて、本当に良かった。

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収集における依存については、未だに科学的な解明が進んでいない分野であり、強迫神経症的側面なのではと指摘されているが、私個人にとってのそれは「ブランド品並びに高級腕時計」ということになるだろう。

見ての通り、当ブログではブランド品のレビューなどを中心に執筆を行っているが、多くの場合、若いときに収集したブランド品や腕時計、私の周りの人々が過去、ブランド収集を行った後の買取処分における記録などを中心に当ブログが出来ているのである。

つまり収集という依存からの脱却の意味も含まれており、収集したモノの処分を通じ、収集癖の抑制を行っているともいえる。

 

【依存症ビジネス】「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書

 

ブログに記録するようになってから「モノの処分について考えること」が多くなり、モノを収集したいという欲求がなくなってきている事に気づいたのである。

現在でも欲しいブランド品を見れば、購入していることもあるが、昔ほど多く購入することもなく、購入計画を立て、ブランドの市場価値を調べ、なおかつそれよりも安い価格で購入する道筋をつくり、売却する際には利益が出るように計画を練ることで、過度な収集への依存の脱却とそれに応じた利益が得られる方向に自分を向けていったのである。

収集という依存は、すぐには治らないものの、利益が出てしまう仕組みを組み込むことで、趣味からの実益とすることで、収集への依存という自分の姿を客観的にみることができるようになったのである。

最近では、収集する依存もなくなりつつあり、ブログへの記録を行うことで、さらに客観的に見える化を行っており、良い方向に進みつつある。

ただ、長くブログを続けていくと、定期的に「ブログを執筆したい」という「ブログ更新への依存」に陥っている状況であり、単純に依存の対象が変わっただけではと、本書を読みながら改めて気づいてしまったのである。

そう。あなたが、依存症ビジネスについて知りたい人のための入門書として、本書は最適なのであり「もしかして、私、依存症に陥っているのかも」とふと思った時に、本書を読み解けば、現在の自分を客観的に見つめることができる優れたツールと気づくのである。

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■ Reference Image :Pixabay



About PG編集:道長

食べる事と寝る事に一生懸命な旅人。 世界は感染症や戦争で混沌としておりますが、平和になったら平和な国を旅をしたいと準備しております。 先代の管理者様より、サイト管理・記事制作を委任しております。 ※現在は写真提供をして頂いております。

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