私たちは買い手であり売り手であるが、その売り手側からみた体系書
世の中には、数多く様々な店舗を営む小売店があるが、トラッキングという文化人類学で用いられているフィールドワークの手法を独自に応用し、消費者の行動を観察した結果を体系的にまとめたのが、今回紹介する【 なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学 】である。
「追跡者:トラッカー」と呼ばれる買い物をする客のリサーチする仕事を通じて「商品計画から陳列、促進にいたる店作り」や「現場での顧客の行動と思考パターンへの対応」や「時代と共に変化する顧客のニーズへの対処」を説き明かしている。
買い物客を追跡し、行動を記録し、それらの集めた情報を使い、現場を改善することで、店頭での売り上げは何倍にも変わってくるのである。
私たちは顧客であり、売り手なのであるが、店頭で観察され分析されるという事を認識することに気づきを与えてくれる書籍なのである。
現場での消費者の行動は、主に欧米での事例であり、日本でも多くの共通点が見られるのであるが、日本国内での店頭での小売り現場については、すでに行き着いた感がみられる。
なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学は、約 18 年以上前に書かれた書籍であり、多くは、90 年代後半から 2000 年代はじめデータを参照としており、現在においても「人間の消費行動」はあまり変わっておらず、個人的に「普遍的に使えるノウハウ」として定期的に読み返している書籍である。
多くのページを割いているのは、店頭での小売り現場の消費者の行動についてであるが、私が気になったのは、日本でも社会的な問題となっている忍び寄る高齢化社会と台頭するインターネットショッピングについての書かれた部分についてである。
確実に忍び寄る高齢化社会についての警鐘
現在のあらゆる商店、レストラン、銀行など店舗という店舗は、一つ残らず顧客の数と財力を誇る高齢者に出張サービスをせざるを得なくなるという。
西暦 2025 年になると、アメリカの人口の約1/5を 65 歳以上が占めるという統計は既にご存知であろう。ベビーブームの世代が老年期を迎えるためだ。ベビーブーム世代で溢れる一代高齢化社会の到来である。( 中略 ) 発達したヘルスケア、栄養事情、フィットネス、美容整形のおかげで、70 歳の女性達は自分の母親たちが 50 歳の頃の容姿や気分を満喫できるようになる。成長して家を出た子供達は働きバチに徹して社会保障制度を支え、我々老人は確定拠出型年金の 401K プランと死んだ親ゆずりの財産をたっぷりと享受する。いまや親の死が経済史上かつてなかったほどの莫大な遺産をもたらす時代が到来したのだ。
まさにその通りなのだが、これが書かれた約 20 年後の現在においても、あらゆる商サービスは、企業に勤務している若年から中年層に掛けて「自分たちの為だけに」設計されたものばかりである。
今後、溢れかえる高齢層の配慮なくして、ビジネスを成長させることができるかと言えば、明らかにノーである。
ただ、現在日本では、少し特殊な状況となっており、政府によりインバウンド需要を喚起する施策が行われており、主に外国人観光客を重視した商政策が行われている。
中国人やその他外国人専用のサービスを導入する動きが多くなっており、これからも経済的豊かになる必要のある日本人の高齢者における配慮は、その欠片もみられないという日本独自の動きがみられる。
また、これからの高齢者層 (40代前半の中年も含む) には、さらに社会保障の上限年齢を引き上げ、年金額を引き下げる傾向がみられる。
この層の扱い方は、主に生涯現役として、労働者としてしか見られておらず、旺盛な消費を裕福な外国人に、人口減少でへこんだ労働力である若年層を海外から働きに来る外国人や増加し続ける中高年に低賃金の雇用に誘導し、高齢化社会への対応は必ずしも、高齢者に向けた充実した商サービスではないのである。
本書は米国についての警鐘であるが、日米共通しているのが、爆発的な高齢化は確実に訪れるということは一致している。
政府が、中年や高齢者を単に労働力としか見ない弱者に配慮しない社会を考えていたとしても、利益を上げなければならない企業は、高齢者を優遇し、配慮する商サービスは今後ますます非常に重要となる。
なぜなら、国がどのような政策を行おうとも、子供や若年層が減り続け、高齢者の方が加速度的にかつ圧倒的に増えるからである。
人間の視力は40歳前後で衰え始める。どんなに調子が良くても60代になれば普通の視力は落ちる。( 中略 ) 新聞の購読者を対象とする最近の調査では、文字を大きくしてほしいという要望がいちように聞こえた。全ての新聞社が小さい活字に固辞し続けるというこの実態は、業界がいかに読者を誤解しているか、また不満をないがしろにしているか他の証拠だ。現在、ドラッグストアの顧客の大半が高齢者であり、しかも顧客の高齢化は進む一方だ。日常的に読む必要があるすべての活字のうち、処方箋、市販薬とを問わず、薬のラベルや使用法、注意書きは何より大切なはずだ。( 中略 ) 高齢者が読む可能性のある頭痛薬や風邪薬の説明よりも、ティーンエイジャーはよく使うニキビ治療薬の説明の方が字が大きくなってしまうのである。 ( 中略 ) これは明らかに製薬会社のパッケージ企画部のミスだ。
まずは、高齢者対策のひとつとして、視覚面についての警鐘はその通りであり、大半の企業やマスコミ業界が市場に売り出す商品パッケージの文字は非常に小さく読みにくいままである。
多くの業界が、常に間違い続けている理由を著者は、パッケージをつくる側や委託する側は、20代~30代の若年層が中心に仕事が成されているという点を指摘している。
サービスを作る側である大手の採用戦略である、新卒一括採用の弊害がすでに出てきている。その戦略でもっとも有効なのが、高度成長を前提とした社会であり、顧客として若年層が増えるのが前提なのである。
また、グローバルに対応できる人材を考えているようだが、グローバルで通用するなら、外資系の企業に若者は向かうであろう。なぜなら仕事の質の高さや成長機会、さらに報酬が桁違いだからな。
そう考えると、海外ばかりにとらわれず、国内に加速度的に増える中年や高齢層にターゲットを絞り、作る側が、それを読む側の目にどう映るか、また、売り場でどう見えるかまったく分かっていないことを認識し、改善して最も多くなる中年や高齢層へのビジネスを行う方が簡単である。
若者をターゲットにした「ワイアード」や「SPIN、レイガン」などの雑誌を見て欲しい。活字が小さいばかりか、背景と文字の識別さえままならない。ここには対象が若者であり、老いぼれには用はないというメッセージがはっきりと示されている。( 中略 ) 商品の記載が老眼に耐えないのはどの店も同じだ。 コーンフレークの記された成分表示。シルクシャツの洗濯方法。ヘアダイの使い方やコレステロールのセルフチェックの手順、カメラやソフトウェア、ビデオデッキの取扱説明書。コンピューター用プリンターのインクジェットカートリッジの仕様書。 CD に記載された歌のタイトル。ゴルフシューズのサイズ表示。ワインのラベル。ペーパーバックの値札。さらにレストランのメニュー、時刻表、各種申請書、バースデーカード、切手、温度計、スピードメーター、オドメーター、ラジオのダイヤル、さらに洗濯機やドライヤー、エアコン、冷蔵庫、加湿器、給湯器その他のボタンも忘れてはいけない。このように、活字の大きさだけでも高齢者の買い物客を寄せ付けないばかりか、悪意さえ感じさせるものがいっぱいだ。いまの高齢者は文句ひとつ言わずにこうした目立たない差別を運命として受け入れている。( 中略 ) 2025年になれば、13ポイント以下の活字は商業的な価値を失うだろう。我々の視力がぼやけ始めた昨今では、9ポイントを使うことでさえ自滅行為だ。
個人的にも、ドラックストアは頻繁に利用するのだが、高齢者が薬剤師などの従業員にクスリの効用を聞いて回っている姿を頻繁に見かける。
つまり高齢者は、薬がたくさんあり過ぎて、まずどれを選んでいいのかという事も分からず、尚且つ、使用法や使用上の注意が字が小さすぎて見えていないのである。
また、あなたが仮に若年層であったとしても、先日のように、春にも関わらず、季節外れの大寒波が訪れた際、あまりに激しい寒暖差により、風邪を引き、体調の悪い中、ドラッグストアに行ったとしよう。
高齢でもない若年層が、熱が出て風邪を引いた状態では、マトモに処方薬を見る事も出来ないであろう。つまり処方箋などの薬は「病気になった状態の時に購入される」ということを想定されずにデザインされているという事でもあるのだ。
老後がかつてないほど長くなることも念頭に置く必要がある。何十年も続く老後が、人によっては若かった時期よりも長くなるのだ。元気な65歳と足元の定かでない85歳の人が共存しうる社会が必要なのだ。 ( 中略 ) 世にあふれるベビーカーがすべて電動車椅子に置き換わったら、いまの店舗や道路、ショッピングモールはどうなるだろう?入り口、エレベーター、通路、レジ、レストランのテーブル、トイレ、飛行機、電車、バス、それに自家用車も、現在よりはるかに広くしなければならない。 ( 中略 ) NYにある某百貨店の婦人服売り場を調査した時にも似たような問題にぶつかった。こういう場所で服が買える人々には年配者が多く、恰幅の良い人が大半だった。ところが、イメージを重視するデザイナーは4号や6号をラックに吊るし、14号や16号を店の奥にしまいこんでいる。買い物客は恥を忍び、悲惨なほど痩せこけた店員に頼んで、もう少しゆったりとしたサイズを出してほしいと頼むことになる。
また、高齢者の目に合わせて視覚的な世界を変えることは序の口であることを指摘しており、長い老後をいかに共存しうる社会の必要性を説いている。
まさにそのとおりであり、あらゆる業界の店舗や建物、はたや商品のサイズなどを作り替える必要が出てくる。現在あなたが中年の場合、もっとも驚くべき状況なのは、服飾関連の店舗の設計とその商品サイズであろう。
あなたの体型にマッチしたゆったりとしたサイズがほとんどなく、買い物に来たのにも関わらず、恥を忍びながら、悲惨なほど痩せこけ、背だけ異様に高い若い店員が着て履いているであろう、ピッチピチでかつ長いサイズが主流となっている。
店頭の設計は、高齢層への配慮の欠片もなく、取りにくい陳列を行い、ようやく棚から引っ張り出したかと思えば、ほとんどの服が合わず、四苦八苦して服を選び、長さをつめて袖などを短くし、服に体型を合わせることを経験したことはないだろうか。
その場合においても、細く軽快な若年層はまったく苦労しない店舗の作り方や商品サイズであり、企業はいまだにスタンダードとしているのである。
このように、世間離れした企業は多く、多くの業界では一向に改善されていない。数年以上の世界では、世間の光景を一変させる必要があり、もっとも消費する層に向けた取り組みを早急に企業は対処しなければ、高齢化社会に対応したビジネスで遅れを取る。
さらに20年~30年後に我々が老人となったときに、相当なツケをまわってくるのは確実と説いている。
急成長したネット通販は人間の問題をいまだ解決されていない
1998年の春、私が本書の第一版を執筆していた頃、インターネットは爆発的に発展しつつあった。多大な影響力を持ち、社会に変化をもたらす力となったのである。やがてサイバー革命が到来し、その余波でインターネットは営利を目的とする方向へ、びっくりするほど大きく傾いていった。
この時代よりネットショッピングの明るい未来を考える人々によって急速に普及していくわけだが、当時の予想は、現在の内容とほとんど変わらないことであり、本書から分かってくることは、インターネットビジネス、とりわけネット通販においては、ほとんど変化しておらず、まだまだ、発展途上中であることは変わっていない。
現在、アメリカの小売販売高の約 1 %がオンラインによるものだと言われている。もちろん、この数字はこれから大幅に伸びるだろうし、 インターネットによる小売販売高が5%から10%に達すれば、これはビジネスとして大成功と言える。( 中略 ) しかし、すぐそこに障害がいくつも立ちはだかっている。 その最大のものは、商用ホームページには将来、物品販売税を課さなければならなくなることである。 現在は値引き販売を行って客に好評を博しているオンラインショップも、間違いなく大きな痛手をこうむるはずなのだ。とはいえ、インターネットによって買い物の世界が一変することは疑いようがない。
大よそ日本では、消費税の話題が最も切実な問題として考えられるのであるが、国内から海外への取引をしている通販企業であれば、この問題は的を得た指摘とも取れるであろう。
特に中国人を相手にしたブランド品などの中古販売においては、中国政府が、海外で購入した高額な物品に税を掛けることで、爆買いが大幅に減少したのは記憶に新しい。
日本国内においては、税の問題は起こりにくい問題であるが、これから海外を相手にすることで、国家間の障壁はこれからも増え続けるであろう。
いまのところ、オンラインショップに向いているのは、 じっくり比較検討しても、手取って眺めたり、触ったり、突いたり、撫で回したりする必要のあまりない商品である。( 中略 ) 最適なのは株のオンライン売買で、これによって株式仲買人の手数料も底値を打つという、利用者には嬉しいおまけ付きである。航空券のオンライン販売も非常に利用しやすい。書籍、レコード、ビデオも、オンラインで気軽に購入できる。( 中略 ) 現実の店に足を運んで欲しいものを物色し、安く購入できるインターネットショップで買い物をする人は数多い。これからは、多くの商品がそうやって購入されるようになるに違いない。 とりわけ高価な商品、例えば腕時計、マットレス、比較的大きい家電製品など、割引率いかんで大きな違いの出るものならなおさらだ。 買いたいものがあるときは、店に足を運び、 一日中見て回って商品を選び、帰宅してからコンピューターにログインし、家賃や諸経費や保険料や人件費を払う必要のない小売業者から購入するのである。そうなれば、サイバーショップ一本槍の小売業者と、現実の世界で店を経営しながらホームページも運営している小売業者の間で本当の戦いが始まる。 だが、後者は価格の面で太刀打ちできない。
この当時、ネット通販は始まったばかりであるが、驚くべきほど正確な予想が出ている。ネットに流通しやすいサービスや商品はほとんど取引されており、実店舗の意味はショールームと化しているという予想である。
ショールーミング (showrooming) は日常的に行われており、最安値を検索できるサイトへのアクセスは膨大である。また、それらの対策を行う企業も増え、ウェブルーミング(webrooming)も行われている。
この現象は面白く、楽天やヤフーやゾゾやその他企業など EC系モールの手数料の高騰や出店業者の経営事情に関係なく行われるセールなどの派手な値引きなど時代と合わなくなってきたサービスの質の問題などがあり、実店舗の方が高いという常識も変わりつつある。
ネット店舗よりも実店舗の方が、サービス力の向上に力を入れ、ネットよりも価格を安くする店舗も多数現れており、実際に足を運ぶ方が、お買い得な商品も増えてきている。
個人的にも、高級腕時計を多数購入するが、ネットで購入するよりも、ネットで見て、実際の店舗で購入する際に、値引きしてもらう方がお買い得の場合も多く、主に ウェブルーミング(webrooming)の方が多くなってきている。
また、価格検索サイトについての情報も、多くの企業で載せている情報よりも、実店舗で直接聞きにいき、購入する方が実は安く購入できたりする。
すべては、高騰するモールなどの販売手数料とカード系の決済手数料の問題、配送手数料の問題、外国人であれば免税を使えるというメリットで、再び実店舗の成長が期待でき、実は、高額品ほどネットに通さず、実店舗にて現金で購入する方が、安価に購入できるのである。
ネット通販は一見便利であるが、中間業者による間接コストの高騰が、ネット販売の成長の足枷となっているケースが見られるのである。
さて、人間らしさという問題に立ち返ってみよう。オンラインで熟した桃の香りが嗅げるだろうか。たまたま自分の足にぴったりする靴を見つけて、衝動的に三足も買いこんだりできるだろうか。オンラインの衣料品店で、親友に焚きつけられて赤いシルクのスーツを買ってしまうということはどうだろう。ここで、 現実の店でしかできないことを以下に三つあげてみよう。1. 触ったり試したりなど、感覚に訴えること。2.一目で気に入ること。3.他人とのやり取り。これらについて注目すべきは、 前もって計画された購入行動とはほとんど関係がなく、買い物の視覚的、実験的な側面、つまり一般大衆は大好きだがインターネットにはまだ実現できていない、非常に俗っぽい楽しみに大きく関係している点である。
現在においても、ネットでは匂いを嗅げないし、味を確認できないし、サイズ感を調べるためにフィット感を確認できないし、以上の経験を以て、衝動買いはいまだに出来ていない。
他人とのやり取りについては、企業担当者とのチャットやSNSなどでの友人とのやり取り、インフルエンサーなどのコミュニケーションがあるぐらいで、感覚を経験できる仕組みはネットでは全くといっていいほど、進化していない。
そのような意味で言うと、まだまだ、実店舗でのショッピングは意味があり、感覚的経験を重視するサービスを強化することで、ネット通販と十分に戦えるのである。
また様々なネット企業は、この点を重視する必要があり「現在、当たり前に出来ないこと」を実現することで大きな成長を見込まれるのである。
若年層の「消費離れ」を追わず、増加する中高年層の「消費ブーム」を追う方が確実
国内店頭の小売りの現場では、多くの科学的手法と購買心理のメカニズムが導入されており、いまやサービスは行き着いたところでもある。
若年層の「消費離れ」と言われて久しいが、過去多くの企業が、市場でのシェアを獲得し、生まれたときから当たり前のように「商品やサービスがある」ことと、企業に勤務し仕事をしても、経済力の成長への鈍化が、消費への意欲を失わせているのである。
ただその一方で、スマートフォンを中心とした依存的なツールを使った経験を買えるサービスなどは、多くの消費を生んでいることは事実である。
前回【 依存症ビジネス「廃人」製造社会の真実 は あなたを蝕むビジネスモデルを知るための最適な入門書 】を取り上げたが、それらに関わる分野では、旺盛な消費活動はいまだに衰えず、日本では、健康を害す影響度が強いものから、離れが起きているに過ぎない。
例として「タバコや酒など」は、離れが進んでいるが「スマートフォンやゲームやスイーツや合法的な薬など」の若年層の依存は、いまだに衰えていない。
そのような若年層の消費離れを行う「モノやサービス」についてよりも、中高年の「ブーム」の方を追う方が、ビジネスが簡単となる時代が来るであろう。
コロコロと消費傾向が変わり、人口が減り続け、経済的に苦しい若年層よりも、経済力があり、消費傾向が変わりにくく、増え続ける中高年層に問題を解決に導く商品やサービスを充実した方が、今後 20年~30年は安定した収益を企業は維持できるであろう。
その場合、中高年層の経済力や趣味趣向や生活習慣を研究し、店舗設計や商品力並びにサービスを拡充する方が確実に利益が上がってくる。
日本国内では、そのような企業はまだまだ少ないが、この層へのアプローチは、今後右肩上がりの成長が期待できるわけであり、実際にその手の企業が少数ながらも出てきている。
日本の未来のカタチとショッピングの在り方を考えながらも、近い将来そんなことは当たり前と思わせる示唆が、本書には多く記されており、気づきを与えてくれる最適な書籍なのである。
■ なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学【 Amazon 】
■ Reference Image :Pixabay