SINN ジン:自動巻きモデルが宇宙で使用できることを実証
創業年=1961年 創業者=ヘルムート・ジン 創業地=ドイツ(フランクフルト)「ジン特殊時計会社」の正式名称の通り、パイロットやダイバーなどのプロユースを想定した製品を創業時より開発してきた。知名度を得たきっかけは、1985年の宇宙計画「スペースラブ D1」。乗務員がジンの「142-BS」を私物として携行し、宇宙空間でも自動巻きモデルが使用できることを実証した。これが世界中から注目を浴び、航空用計測器ブランドとして広く認知されるようになった。最近では、驚異的な防水性を実現する「ハイドロ」や激しい温度変化に耐える特殊オイルなどを開発。軍や特殊部隊用モデルを製作している。参照:腕時計の図鑑
世界計測機器Sinn ワールドムック№1174
ドイツの時計会社「Sinn(ジン)」は腕時計にメカニカルな計測機器を搭載する。その製品は世界中でさまざまな職業人から一般の人まで広く使用されている。この特異なポテンシャルを持つSinnというメーカーをエンターテーメントとしてグラフィカルに紹介。Sinnの腕時計の開発力に迫る異色のムック。
国内中古市場では実用機の人気は比較的高く、希少モデルを中心にセリは獲り合い
さて今回は、ドイツ創業のブランドである SINN ジンについて取り上げていきたいと思います。
昨今のSINN ジンについては、マニアを中心に日本でも注目されはじめ、意欲的なモデルを多数展開していますが、同モデルの中古国内相場はどうなっているのか。
さっそく オークファン で国内相場を見ていきたいと思います。
上記データを見ていきますと、約 600,000~800,000円前後と比較的競られて取引されています。
ブランドの知名度の点で言いますと、スイス勢に比べると、日本国内では今一つ浸透しているわけではありません。
ですが、様々なデータを見ていくと、特定のモデルを中心に取引されているようです。
次に、WatchCharts で、SINN ジンの市場指数を見て行きたいと思います。
上記データは、海外市場における SINN ジン モデルのパフォーマンスの指標です。これは、取引額の上位 24 の SINN ジン モデルで構成されています。
そのブランドインデックスは、約 24 モデルの時系列での 平均市場価格 (米ドル) を示しています。
データを見ていきますと、2021年あたりから急激に上昇局面となっており、2022年6月あたりで上昇は落ち着き、現在少し下落傾向が続いているようです。
知名度が上がるにつれ、モデルが多数売れていますので、ある程度需要と供給が落ち着いたのか、今後のモデル次第で上昇していくのかどうか期待です。
続いて、オークファンプロ で、同ブランドと ジン、ユンハンス、チュチマ、ノモス、モンブラン のドイツブランド 5 選 の国内平均価格との比較データを見ていきます。
最近は、様々なドイツブランドが日本国内で取引されていますが、取引額を見ていくと、やはり SINN ジン が圧倒的に高値が付いています。
また上記、平均価格のデータを見ていきますと、SINN ジンの平均がアタマひとつ飛び抜けており、数年前から、平均価格が微細ながら上昇しています。
ブランド群のデータがジグザグとなっているのは、流通量が多いわけでなく、市場での中古品の数が少ない事と人気不人気とモデルにより取引額が様々で、安定しているように見えません。
ですが、市場に良い中古品が出てくると、高値で取引されている形跡が見られ、特定のモデルを中心に人気が出てきていることが分かります。
スイス勢の発想にはない独自のアイデアと技術力を発揮
ドイツブランドの中でマニアックなファンを中心に人気が出てきている
SINN ジンの正式名称は、「ジン特殊時計会社」といいます。ドイツ語の意味を翻訳すると特殊時計としているところから、こだわりが見えてきます。
ドイツ空軍パイロットを務めたヘルムート・ジンによって 1961 年にフランクフルトで創業しました。
パイロットに必要な時計とはと考え制作され、計測機器、特殊時計を作っているブランドであると哲学を定め、ジンのブランドの原点が定まります。
また、1994年には、IWC のチーフエンジニアを務めたローター・シュミットが、ジンの経営を引き継ぎ、計測機器作りを継承します。
ここから、様々な分野の技術を導入し、技術開発をすすめ、特殊機能や性能を実装したモデルを多数展開していきます。
腕時計の技術が好きな方であれば、磁気対策技術や特殊な潤滑オイルを使った過酷な環境の中でしっかりと作動する技術やドライカプセルという湿度対策技術やケース内の不安定ガスを除去する放電腐防止技術や傷が付きにくいケース加工技術など、その他様々な技術を実装した同ブランドが気に入ると思います。
そういったことから、マニアックなファンを中心に人気が出てきており、腕時計好きの人々の界隈では知名度が上がってきています。
また、SINN ジンは、コングロマリット ( LVMH、ケリング、リシュモン ) に買収されておらず、独立単体のブランドというから驚きです。
たしかに、スイス勢やフランス勢と組むよりも、現在のところドイツブランド同士で組む方がメリットが大きいと思います。
腕時計ブランドが組みやすいブランドとしては、自動車ブランドが挙げられ、ブランドとコラボレーションモデルなども人気が出ると思います。
さらに、日本国内での販売戦略としては、メディア戦略を駆使して、ある程度知名度を上げる必要があり、映画やドラマでの使用やブランド大使である著名人の起用も行う方が良いと思われます。
映画やドラマでは、医者や警察官 ( 前回:ハミルトンの青島刑事モデルを取り上げました ) 特殊職業を取り扱う物語にピッタリと合ってくると思います。
また、二輪四輪の特殊なレースのスポンサー や 国内外のスポーツ大会 や 選手のスポンサーなども効果的であり、ブランドを広める手腕が、SINN ジンには問われると思います。
Sinn ジン/556.I.RS/ドイツ製/自動巻【正規輸入品】
型番:556.I.RS 風防素材:サファイアクリスタル 素材:ステンレス ケース直径・幅:38.5 mm 文字盤カラー:ブラック カレンダー機能:デイト ムーブメント:自動巻き 耐水圧:200 m
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