Jaeger-LeCoultre/ジャガー・ルクルト:マニュファクチュールを貫く発明家
創業年=1833年/創業者=アントワーヌ・ルクルト /創業地=スイス/ル・サンティエ:ジャガー・ルクルトは、時計大国スイスでも数少ない、長年にわたってマニュファクチュール体制を続けている名門である。創業者は、1848年に「ミリオノメーター」を発明し、時計製造の歴史を変えた人物。ムーブメントの開発では、1890年の段階で125種類ものムーブを製作する、まさに発明家であった。腕時計の開発では、1931年に世界初の反転式角型ウォッチ「レベルソ」を発表。このモデルは、いまも世界中で愛されるロングセラーである。他にも、53年にはリューズなしの自動巻き時計「フューチャーマティック」56年には初の自動巻きアラーム時計「メモブックス」などの傑作を20世紀半ばに手がけてきた。近年も厳正なる自社規準「1000時間コントロールテスト」のもとで、時計界随一のマニュファクチュールピースを製作している。参照:腕時計の教科書
如何せん流通量が少なく高額モデル以外は手に入れやすいブランド
ジャガー・ルクルトにおいて、もっとも特筆すべきはそのキャリバー製造の多さである。その数、1,242種類以上というから驚異的だ。
それに付随し約400件の特許。100種類の発明も成功している。世界最小キャリバー・高精度で複雑な腕時計、半永久に動くタイムピースなど、時計好きであれば、一度は目にするブランドである。
ジャガー・ルクルトにおいては、ジャガー・ルクルトをパートナーとするという経営方針を決めた企業は安心できる。
なぜなら技術的なバックボーンを得た事と同様の意味をもつからだ。それだけジャガー・ルクルトと聞くと、超一流のマニュファクチュールというブランドイメージは現在でも健在である。
ではさっそく価格を見ていこう。過去3年間で取引された高額なモデルの取引金額の一部である。中古市場では、比較的数は少なく、特定モデルの良い状態のモノがたまに出ているようである。私も腕時計は数度しか見たことがない。
Reference:Jaeger-LeCoultre Official Luxury Brand Site / Pintarest user page :The Jaeger LeCoultre Hybris Mechanica Gyrotourbillon Watch
約100万円代が少数と後は、100万円までが順次続くようである。中古市場の超高級ブランドであれば、僅差に過ぎないがリセールはあまり高い方ではないようだ。
といってもジャガー・ルクルトはマスターグランドが新品で目が飛び出るほど高額であるが、他のモデルに関して言うと、新品価格はさほど高くない。
なので、特別モデル以外は、比較的保有する事については安心できるブランドであるが、リセールバリューについて言えば、若干特殊ブランドなので、流通量が多い方ではなく、高い方ではない。
また、時計通のブランドなので、時計初心者は、ジャガー・ルクルトというブランド名自体で高額な資金で手に入れようとは思わないようだ。
ジャガールクルト マスターコンプレッサー エクストリーム
マスター・コンプレッサーはハイテクケースと高級時計製造ムーブメントを組み合わせたラインである。マスター・エクストリーム ラインに含まれるマスター・コンプレッサーは65年製メモボックス・ポラリスにインスピレーションを得て、02年に発表された。マスター・コンプレッサーの名は、ケースの防水性を保証するジャガー・ルクルト特有の圧縮キーに由来する。マスター・コンプレッサー・エクストリーム・ラボは、世界で初めて、注油を必要としない腕時計として発表され、ジャガー・ルクルト史上最も複雑な高性能クロノグラフを搭載していた。マスター・コンプレッサーのネイビー・シールズ モデルは、アメリカ海軍のエリートダイバー集団が遂行する任務に伴う過酷な条件に耐えられるよう設計されている。wiki–マスター・コンプレッサー
ここ約3年で欲しいと思ったモデルである。比較的ジャガー・ルクルト初心者でも、現在流のデザインを踏襲している持っていても非常に先進性溢れるモデルのひとつである。
比較的古典的なデザインが多いジャガー・ルクルトのなかでも、スポーツラインモデルであり、特許を取った「圧縮キー付リューズ」武器に、超高性能に防水を約束してくれる。
実は仕事で海上での生物の調査をしなければいけない時があって、潜るわけではないが、波しぶきがあり、身体は常に濡れてしまう場合があったのだが、時を計測する場合に良いのではと思った事と珍しいモデルで違うモデルで気分転換したいと思った事である。
結論から言うと、ジャガー・ルクルトは買わなかった。
現在の船舶はハイテク満載で、船上でネットも繋げられ、魚群を探知する装置も高性能、他の船舶との連携された通信網であり、見つけてしまうとあっという間に終わってしまうという事を聞いてしまい、実際そうなってしまったのだ。
ここでも経済合理性とハイテク、他の人的ネットワークの前に、時間の効率的活用の前に、時計の出番はなくなってしまった次第だ。
ジャガールクルト アトモス ATMOS
アトモスは、人の介入を必要とせずに半永久的に動き続ける置時計で、ほとんどエネルギーを必要としない。大気中の温度や気圧のわずかな変化からエネルギーを供給し、人の介入なしに何年も動き続ける。感温性の混合ガスを封入した密閉カプセルによって巻き上げられる仕組みで、わずか1度の変化で2日分のエネルギーを十分蓄えることができる。テンプは髪の毛よりも細い鋼合金の糸で吊り下げられており、1分間に2回振動する。また、輪列は、注油の必要がない。アトモスはその優れた精度で知られており、たとえばムーンフェーズ搭載モデルは、3,821年に1日の誤差しか生じない。wiki-アトモス
また個人的にも好きだが、アトモスは2度ほど使い、手入れを行い、正確な時を刻む音を聞いた得がたい経験をする事ができた。
といっても、もっと古く四角いガラスの箱に入ったシンプルなモデルであるが、中古市場でも人気なモデルである。私はジャガー・ルクルトをはじめて知ったのは、このアトモスからである。
当時四角くでかい箱の置時計が売れるのかと思ったわけである。結果を見てもらえば分かるが、スマートフォンが隆盛の時代に、置時計にここまでの値が付いている。これはさすがといえるだろう。
まさに高級ブランドのブラントたる所以は、機能上用途は終わりつつある製品でも、ジャガー・ルクルトというブランドの信頼が値段に現れているといえる。