Zenith ゼニス:時計界の名機を生んだマニュファクチュール
創業年=1865年/創業者=ジョルジュ・ファーヴル=ジャコ /創業地=スイス/ル・ロックル:1865年の創業後、1875年には海軍用計測器やポケットウォッチを製造し、瞬く間に従業員1000人規模の巨大ブランドへと成長。確かな技術力を誇るマニュファクチュールとして、国際見本市や博覧会で2333もの賞を獲得してきた。1969年に作り上げた毎時3万6000振動の「エル・プリメロ」は、他ブランドのクロノグラフをも支え、20世紀の傑作ムーブメントといえる。その誕生40周年を迎えた2009年は、コレクションを一斉再編を断行。第一世代のモデルをモチーフとしてオリジナルを発表する。その後は、ハイビートクロノの「エル・プリメロ」と、3針ムーブの「エリート」を軸に、「キャプテン」「パイロット」そして2014年には「シノプシス」といった新生ゼニスを印象づける、質実剛健なコレクションを展開している。参照:腕時計の教科書
【基本情報】
ゼニス クロノマスター コレクション
Ref:03.2080.4021/21.M2040
サイズ:直径42mm
素材:ステンレススチール
文字盤:サンレイ装飾を施したブラック文字盤
振動数:毎時 36,000 振動(5 Hz)
パワーリザーブ:50 時間以上
防水機能:10気圧
ムーブメント:エル・プリメロ El Primero
クロノグラフ
– 中央にクロノグラフ針
– 6 時位置に 12 時間 カウンター
– 3 時位置に 30 分 カウンター
– 中央に時針と分針
– 9 時位置に スモールセコンド
– タキメータースケール
クラスプ:トリプル フォールディング バックル
部品数:282
参考価格:1,034,000 円
腕時計の図鑑 ~世界のハイブランドウォッチを1冊に収めた完全保存版~
出版社 : マイナビ出版
言語: 日本語
単行本 : 160ページ
ISBN-10 : 4839957231
ISBN-13 : 978-4839957230
【今回の参考書籍】
世界の高級腕時計71ブランド・約270モデルを豊富な写真と情報で紹介。名だたるブランド・名機を収めた完全保存版です。また、時計の構造やムーブメント等の歴史もわかりやすく紐解きます。見て読んで楽しめる一冊です。
二次市場では、比較的安価で取引されている名門のラグジュアリーブランド
ゼニス クロノマスター コレクションのなかで、名機「 エル・プリメロ 」モデルはかなり前から探していたのであるが、去年偶然見つけることができた。
中古市場でも特に数が少なく、理想的なモデルがなかなか見つける事が難しかったわけだが、今回少しだけ取り上げてみたいと思う。
さっそく オークファン で取引価格をみていこう。約 400,000 円~ 500,000 円代で大よそ取引されており、比較的安価で取引されている。
エルプリメロ搭載モデルという事で、個人的にももう少し市場で評価されているかと思っていたが、安価に購入できるとは思ってはいなかった。
上記 オークションでの取引を見て分かるが、新品同然のモデルが半額以下で取引されている。
ブランドというのは不思議なもので、一度人気に火が付くと、こうした二次市場で大きく値上がりしていくのだが、同ブランドにおいては、これというキッカケがなく、未だに安値で放置されている。
個人的にはこうした名機を安価に入手できる現在の中古市場であってほしいと望むところである。
ただ多くのラグジュアリーブランドについては、ブランド力を底上げしたいと望むのが人情であるが、ロレックスのように、価格が加速度的に上がるとコレクションすら出来なくなってしまう。
また、上記 オークファンプロ で、ブランドカテゴリーごとに 約 5 年間の動きをみていきたい。対象ブランドは、タグホイヤー と ブルガリ を参照としている。
同ブランド群は、LVMH グループの傘下であり、腕時計ブランドとして、ラグジュアリーとされる事から、比較対象として取り上げている。
ゼニスに関して言うと、全体的に数も少なく、取引規模も三分の一程度であって、なかなか良いモデルを探すのに難儀した。
しかも、平均価格を見ていくと、比較したブランドよりも平均価格は高く、ブランド力の違いが見えてくる。
今後、ゼニスが様々なモデルを市場に投入してくるとなると、二次市場での価格の上昇が考えられるが、需要と供給のバランスが崩れると資産の価値が失われる可能性もある。
現在のところ他のブランドと比べ市場での取り扱いが少なく、若干の稀少性があることから、価格の下落はしばらくは起きにくいと考えられる。
ただ、LVMH のブランド戦略次第でどうなるか分からないが、他の傘下ブランドと同様、流通面で信頼でき、買収される前よりも入手する際の安心感がある。
ZENITH CHRONOMASTER EL PRIMERO column-wheel chronograph movement
1969 年に誕生したブランドを象徴するエル・プリメロを継承したモデル
69年に自動巻きクロノグラフ、エル・プリメロを発表するが、クォーツショックにより経営危機に陥り、アメリカ企業であるアメリカン・ゼニス・ラジオに買収され、一時は機械式時計の製造を停止し図面や金型の破棄が命じられた。78年にスイスの金融投資グループディキシーに再び買収され、スイス資本に復帰し、機械式時計の製造を復活させた。その後はエル・プリメロとエリートを搭載する時計を主力商品としてきたが、スイス時計業界の再編・グループ化の波の中で、99年LVMHに買収されて傘下に入っている。参照:wiki-ゼニス (時計)
ゼニスに関して言うと、長いブランドの歴史の中で、存続の危機など様々なことがあり、LVMH の傘下におさまり、現在のところブランドを維持できている。
ゼニスブランドにおいては「傑作ムーブメント エル・プリメロ」について少し取り上げておきたい。
同モデルに関しては、1969 年に世界初の自動巻きクロノグラフキャリバーとして誕生した名機「エル・プリメロ」の直系モデルである。
初期のロレックス・デイトナの ベースムーブメント として、自社開発の クロノグラフムーブメント を搭載するまで供給されていた歴史もある。
ムーブメントの売りとしては、高精度を実現する毎時 3 万 6000 振動のハイビートである。
文字盤のオープン窓から エル・プリメロムーブメントの心臓部が見えるオープンデザインとなっており、秀逸なデザインである。
ガンギ車をシリコン製に変え、耐久性を高めており、シリコン製のアンクルとガンギ車の脱進機部分を見ることができ、ブラックの文字盤との組合わせが美しい。
裏面はシースルーバッグとなっており、美しいムーブメントが見る事ができる。
誰とも被らないとこもなかなかのポイントで、全体的にまとまったデザインと質感で、比較的軽量で大きさも丁度良く、普段使いも申し分ない。
手頃な価格で、傑作ムーブメントを楽しみたい時計ファンには、最適な一台となるであろう。
ZENITH ゼニス クロノマスター エルプリメロ 1969 クロノ
品番:03.2040.4061/21.M2040
駆動方式:自動巻(Cal.エル・プリメロ 4061)
素材:SUS 風防:サファイアガラス
文字盤:ブラック 仕様:防水(10気圧)
クロノグラフ:60秒・30分・12時間計
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