BVLGARI Octo Slotempo Ref.BGO38BSSD / Daniel Roth / Gerald Genta
【BVLGARI Octo Slotempo Ref.BGO38BSSD】
型番:BGO38BSSD
ケースサイズ:38mm
素材:ステンレス/セラミック等
ダイアルカラー:ブラック
ムーブメント:自動巻き キャリバー BVL191
パワーリザーブ:42時間
防水性能:100m
風防:サファイアクリスタル
仕様:日付表示 3針
定価(当時):約 874,800円前後
ブルガリ安価なカテゴリー、大半の人が気づいていない 実は狙い目のラグジュアリーモデル
ブルガリ オクト ソロテンポ の国内中古相場はどうなっているのか。さっそくオークファンをみていこう。
国内中古の上位価格については、安定しておりリーズナブルに購入できる。約 380,000~ 430,000 円前後で、特に値崩れのない動きである。
全体の予算では、約 400,000円までと考えておけば、最良なモデルを手に入れることが可能となる。
また、Aucfan Pro Plus を見ていこう。今回は、ブルガリブルガリ、アショーマ、ソロテンポ の相場を比較した。
総落札額は、ブルガリの顔である ブルガリブルガリ が圧倒的に多く、アショーマ、ソロテンポともあまり取引総額が多くない。
次に平均価格帯を見ていくと、ブルガリブルガリ、ソロテンポ はある程度クラス分けされた相場を形成しているに対し、アショーマは一段高いが、比較的落ち着かない相場を形成しており、段々と相場が下がってきている。
ソロテンポは、良くも悪くも大きく価格の下落は見られず、中古相場でも、平均落札額は、約 50,000前後と安定しており、現在でもその相場を維持している。
実のところ、堅実な低相場は狙い目である。スペシャリティモデルを多数市場に投入する戦略をブランド側が取る事で、初動のモデルを安価に入手できるというタイミングを得られるのである。
一種の掛けなのであるが、オメガにしろロレックスにしろ、あまり評価がされず、低相場が長く続いていたモデルも多数存在していたので、それらの例もあるように、個人的にもブルガリにも網を張っている。
ブルガリ オクト ソロテンポ Ref.BGO38BSSD
ダニエル・ロート、ジェラルド・ジェンタ の統合により遺伝子を受け継ぐ傑作モデル
ブルガリは、2000年以降に掛けて、腕時計に関わる多くの下請け企業を傘下に収めることで、ウォッチメーカーへの転換を図ろうとブランドはその戦略をシフトしていく。
その中で、複雑時計の名門「ダニエル・ロート」並びに「ジェラルド・ジェンタ」を統合。その後、2010年には「ウォッチメーカー宣言」を行い、腕時計ブランドとして名を上げることになる。
その統合により、流れを汲む傑作モデルが、今回取り上げている「オクト」である。
フランス出身の時計師であり、世界初のトゥールビヨンを腕時計にサイズダウンを実現した「ダニエル・ロート」の技術力 と 多数の時計メーカーからデザインを委託され、超一流の時計デザイナーとして名声を得た「ジェラルド・ジェンタ」のデザイン力 の 両方の遺伝子を受け継ぐモデルが「オクトソロテンポ」として生まれた。
基本的に過去の優れた遺産を「良いトコどり」して、ブルガリがブラッシュアップを図ったといえるモデルである。
あまりブランド側は、その点について触れたくはない (他の血をベースにした) と思うが、血統という意味では抜群に良いのである。
特徴的なのが、その個性的なフォルムである。110の面を持つという立体感で、一目で、ブルガリオクトと認識できる優れたデザインである。
ラウンド型とオクタゴン (八角形) 型を巧みに組み合わせた非常に独創性高いケースである。
サテンとポリッシュの仕上げの違いを上手く組み合わせることで、単調な素材の組み合わせに成りがちなデザインをラグジュアリー感溢れるスポーティーな印象に変わるから単純に凄い。
ラグジュアリー感を出す為に、多くのブランドでは、ゴールドやプラチナ、ダイヤなど目に見える高価な素材を安易に採用することが多いが、単一素材で、ここまで高級感を持たせるのは流石である。
過去にジェラルド・ジェンタは、オーデマ・ピゲ の「ロイヤルオーク」や パテック・フィリップ 「ノーチラス」や カルティエ「パシャ」や IWC の「インジュニアSL ダ・ヴィンチ」や オメガ 「コンステレーション」や セイコー「クレドールファースト」や ブルガリ「ブルガリ・ブルガリ」など多くのブランドのデザインを行っている。
そのデザインの流れをうまく使い、昇華するブルガリも流石と言える。ニュー・ロイヤルオークの異名を持つ事だけはある。
ブレスレットもコマを細かく繋ぐことで、抜群の装着感であり、素材の使い方と組み合わせの妙によりここまで良くなると分かるモデルでもある。
全体的に、太めのシルエットであるから、ケースサイズの 38mm でも不思議と小さく感じず、むしろ私たちアジア人の体型に合っている。
また厚みについても、比較的薄くなっており、シンプル かつ 独創的なデザインにより、スポーツモデルとしてもドレスモデルとしても幅広く実用的に使える。
個人的にもビジネスシーンで使用し、気を使うほど高額でもなく、比較的リーズナブルで、それでいて高級感があり、薄目で軽量、シンプルな 3 針モデルでブランド力もあり、血統も良い。
まさに良いところ取りで、海外の時計愛好家のなかでも、抜群の人気となったのも頷けるのである。まあ、日本では、ファンやマニア以外にあまり知られていないが、秀逸な一台である。