クラシックカー、自動車ブランド各社が”面白くてカッコ良い”クルマを目指した時代の遺産
世界中で愛されるクラシックカーの魅力は、ひとつに現在と違いデザインの個性と奇抜さが際立った面である。
現在のクルマは、あらゆる工学的シュミレーションを行い、経済性や安全・燃費を重視し、力学や空力の特性を活かした設計が条件にあり、その制約の中でデザインされている。
しかし、クラシックカーは「まずは面白くカッコ良い」が基本にあり、現在のように設計に取り入れられるデザインの先進技術が、あまり取られていない。
取り入れていない分、その奇抜さや個性が重視されていたモデルが、たまらない魅力と言えるだろう。
また、もうすでに生産されることなく、買い替えができないこと、再生産できないことの希少性は非常に高く、名車は非常に高額に取引されているのが現状である。
クラシックカーの価値が分かる象徴的な事件がフランスであった実際のケースである。
【 Daily Mail Online / Treasure trove of classic cars worth £12M found on French farm after 50 years 】 記事によると、亡くなった祖父の農場の納屋であったが、自動車倉庫としており、その倉庫を 50 年後整理したら、約 16~17 億円程度の資産査定となったようである。
祖父は、趣味でコレクションしていたクラシックカーを公開するために、施設建設が夢であったようだが、上手くいかず、保管されたまま10年前に亡くなり、引き継いだ息子さんも、2013年頃に亡くなって、その孫が引き継ぐこととなったようである。
長い間、宝物が田舎の納屋の中に静かに眠っていたわけだ。
このようにクラシックカーは、非常に価値が高くもはや新車以上の資産なるのである。ここまでのコレクションはできないが、情報での収集だけでもしておきたいと思った次第である。
個人的に言うと、建築をしていた関係上、図面を作り、見ることが好きなこと、またクラシックカーが好きなこと、そのクルマの構造を知るために書かれた透視図は、実は非常に美しいのである。
今回は、富裕層の趣味のひとつであるクラシックカーの魅力を美しい透視図を通じて情報を収集しておこうと思う。
1.Bugatti Type 35 Grand Prix`1924-29
タイプ35(Type35、T35 )とはブガッティの最も成功したレーシングカーの傑作シリーズである。エットーレ・ブガッティによる独創的な設計で、1926年のグランプリ・チャンピオンを含む1,000勝以上の勝利を記録した。参照:ブガッティ・タイプ35
2.Alfa Romeo 6C 1750 GS 1930
スーパーチャージャー付6気筒DOHC・1750cm³の軽快なエンジンで数々のレースに勇名を馳せた6Cは、設計者ヴィットリオ・ヤーノの傑作のひとつであろう。参照:トヨタ博物館|Alfa Romeo 6C 1750 Gran Sport
3.Porsche 718 RS 60 Spyder 1960
1960年にスイングアクスルからセミトレーリングアームに変更され操縦性が大幅に向上した。また新レギュレーションに対応するためフロントガラス面積が増えている。ル・マン24時間レース総合10位。セブリング12時間優勝、タルガ・フローリオ優勝。参照:ポルシェ・718
4.Aston Martin DBR1 cutaway 1959 by Tony Matthews
レーシング・アイコン純粋なレーシングカーとして開発されたDBR1は、デイビッド・ブラウン主導の下、テッド・カッティングがデザインしたDBR1は、レグ・パーネル/トニー・ブルックス組とともに1956年のルマン24時間レースでデビューを飾りました。参照:Aston Martin CC100
5.Aston Martin DB3S 1953
レーシングカーとして開発されたDB3Sは、1953年市場投入。56年頃までの間、ルマン24時間レース等に参戦していたようである。参照:アストンマーティン・DB2
6.Bentley 4 ½ “Blower”1926–30
ベントレー・4½リットルはベントレーが1927年から1931年に製造した乗用自動車である。ベントレー史上最も有名なモデルの一つで、6½リットルと同一の内径φ100mm×行程140mm、圧縮比4.8の水冷直列4気筒で排気量は4,398cc。最高出力は110hp。後期型は圧縮比が5.3に上げられたが最高出力表示の変更はなかった。生産台数は665台。参照:ベントレー・4½リットル
7.Mercedes-Benz 300SL
メルセデス・ベンツ・300SL(Mercedes-Benz 300SL )は、ドイツの自動車メーカーダイムラー・ベンツ(現ダイムラー)が開発・製造したスポーツカーである。同社の高級スポーツカー、SLクラスの初代モデルにあたる。ガルウィングドアと世界初のガソリン直噴エンジンを特徴とする2シーター・クーペ。1957年以降はオープンのロードスターに変更された。参照:メルセデス・ベンツ・300SL
8.Jaguar XJ13 1966
ジャガー・XJ13とは、イギリスのジャガーが1960年代中ごろにル・マン24時間レース参戦を目的として開発し1967年に完成[1]したプロトタイプレーシングカーである。ジャガーの最初のミッドシップ式のV型12気筒エンジンのレースカーであり、1台だけが製作されたが、実際にレースに参戦することはなかった。参照:ジャガー・XJ13
9.Ferrari 250 GTO
フェラーリ 250GTOは、イタリアの自動車メーカーのフェラーリが開発したスポーツカー。2004年に『スポーツカー・インターナショナル』誌が発表したトップスポーツカーランキングで総合1位に選ばれた。参照:フェラーリ・250GTO
10.BMW M1 1978
BMW・M1は、1970年代にモータースポーツでの活躍を期待したことに端を発する、ドイツの自動車メーカー、BMWのスーパーカーである。1976年にBMWモータースポーツは、当時ポルシェ・934やポルシェ・935の独擅場だったグループ4およびグループ5シルエットフォーミュラを制するためE-26の開発を始めた。参照:BMW・M1
11.Maserati Tipo 61 1959–60
マセラティ・ティーポ61またはマセラティ・バードケージは1959年から1961年かけてマセラティが開発したレーシングカーである。ル・マン24時間レースに出場した実績もある。参照:マセラティ・ティーポ61
12.Toyota 2000GT 1967
2000GT は、トヨタ自動車とヤマハ発動機が共同開発し、ヤマハ発動機への生産委託で1967年から1970年までトヨタブランドで生産されたスポーツカータイプの乗用車である。型式は、「MF10」と「MF12L」。極少数ながら廉価版として、SOHCエンジンの2300ccモデルが北米市場向けに限り製造された。参照:トヨタ・2000GT
13.Mercedes-Benz 300 SLR W196R 1954
メルセデス・ベンツ・300SLR(Mercedes-Benz 300SLR )は、ドイツのダイムラー・ベンツが開発し、1955年の世界スポーツカー選手権で使用したレーシングスポーツカーである。参照:メルセデス・ベンツ・300SLR
14.Aston Martin V8 Vantage 1977
V8ヴァンテージは、イギリスの自動車メーカー、アストンマーティンが製造しているスポーツカー。参照:アストンマーティン・ヴァンテージ
15.Fiat Abarth 2000 Sport Spider 1968
アバルト(Abarth )は、かつてイタリアに存在した自動車メーカーである。1949年、トリノに設立され、おもにフィアット車を用いての自動車競技への参加、自動車部品や改造車の販売などを行っていた。1971年にフィアットに買収され、その後しばらくは同社の自動車競技部門に関与するなどしていた。参照:アバルト
16.Fiat 508S Balilla Spyder 1932–37
1932年に発表した1000cc級の小型車・508「バリッラ」戦前のライトウェイトスポーツの傑作、このクラスでバランスの良い高性能モデル。参照:フィアット・500
17.Lamborghini Espada 400 GTE 1969
エスパーダ(Espada )は、イタリアの自動車メーカー、ランボルギーニが1968年から1978年まで生産したグランツーリスモである。エスパーダとはスペイン語で「剣」を意味する。参照:ランボルギーニ・エスパーダ
18.Aston Martin DB2/4 Sports Saloon (UK specs) – Illustration attributed to James A Allington 1953-1955
1953年10月に登場したDB2/4はDB2を2+2座席とし、スペアタイヤ用だったトランクリッドをテールゲートに改めたモデルで、折りたたみ式のリアシートも装備されており、今日のハッチバック型スポーツクーペの元祖と言うべき一台である。参照:アストンマーティン・DB2
19.Ferrari 250 Testa Rossa
250TR(テスタロッサ)は58年からのワールド・スポーツカー・チャンピオンシップ用に、スクーデリア・フェラーリが開発したレース用車両。19台の市販型と、ワークスが使用した15台がある。参照:フェラーリ・250TR
20.Lamborghini Miura P400 1969
市販車として販売されるまでに何度も変更を繰り返したミウラだが、顧客が一刻も早い市販を望んだため、ランボルギーニ社はそれに押される形でサスペンションセッティングなどを大まかに決めた状態で生産を開始してしまった。ドライブトレーンをコンパクトにまとめるためにエンジンとミッションの潤滑系を共有している。参照:ランボルギーニ・ミウラ
いまや富裕層が道を解して楽しむ 「道楽」 それがクラシックカーの収集
クラシックカーにおいては、もはや富裕層の趣味としてブームとなっている。ロシア・中東・インド・中国など、その希少性の高さから、世界中から集め、コレクションしている。
実際、カー・オークション史上最高額は、1962年製の フェラーリ 250GTO であり、3800万ドル ( 当時 約39億円 ) という驚異的な値段が付き取引された。
日本でも、経営者や医者などその他富裕層が、クラシックカーをコレクションしているという人も多く、クラシックカーを知るという事は、富裕層の趣味の考えを知り、教養を磨く第一歩と言えるであろう。
情報を収集していて、何台か欲しいと思った次第であるが、各社自動車ブランドは、経済性や安全性や法規制など様々難しい条件があるのは分かるが、「面白いから、カッコイイからつくる」というクルマづくりの原点をもう一度思い出して欲しい。
Images courtesy :Official Luxury Brand Site / Pintarest various user page:Pinterest.com