ユンハンス:ドイツプロダクトの本流を時計で表現する老舗ブランド
- 生産国 ドイツ
- 型番:Ref.027/4110.00
- ムーブメント:J800.1 自動巻ムーブメント
- 振動数 28,800A/h / 25石 インカブロック / 42h パワーリザーブ
- ケース素材: SS / ステンレスケース / シースルーバック
- サイズ:経:φ38.4mm 厚:10.0mm
- 重量:約 46.5g
- 風防:ドーム型プレキシガラス
- 防水性:3気圧防水
- 素材:ホーススキン
創業年=1861年/創業者=エアハルト・ユンハンス/クサヴァー・ユンハンス/創業地=ドイツ・シュランベルク:創業当時は時計部品の製造に特化していたが、品質や精度の高さが評判となり、1866年からユンハンス名でオリジナルウォッチの製造を開始。1903年には世界最大の時計メーカーとなり、3000人以上の従業員と年間300万本を製造するほどに成長した。1946年、第二次世界大戦後の苦難の時代には、腕時計用クロノ・ムーブCal.J88を開発して復興。1957年にはバウハウス最後の巨匠といわれるマックス・ビルデザインによるウォールクロックを発表した。1960年代後半からは、クォーツやソーラー、電波時計など、最新技術を次々に導入。その機能美溢れる製品は、ドイツに留まらず世界中に多くのファンを持つ。参照:腕時計の教科書
JUNGHANS ユンハンス Meister マイスター Ref.027/4110.00
2011年ユンハンスが、創業150周年記念モデルとして市場に投入してきたのが、オリジナルライン「マイスターシリーズ」である。
ユンハンスといえば、バウハウス最後の巨匠と言われるマックス・ビルデザインによるウォールクロックが有名であるが、当時の面影を残すクラシックラインのデザインは、非常に惹かれるものがあり購入したものである。
基本的にメカニカルなモノも好きだが、装飾を削ぎ落としたシンプルでシャープなモデルも大変好きである。世界中の時計ブランドの中で、ここまでシンプルなデザインの時計もあまり見られない。
一見没個性のデザインが、すごく個性的なモデルへと心境の変化を生んだ不思議なモデルというのが使い続けた印象である。
ブランドのイメージと言うと、時計好きなユーザーには知名度が高いが、一般的に時計に詳しくない人には、知名度が高くないドイツ・ブランドである。
当初は時計部品の製造に特化したブランドであったが、後に腕時計の分野に参入し、瞬く間に良いモデルを投入してきている。
日本でも著名人や富裕層を中心に、通好みのブランドとして、展開次第では、日本でも有名になる可能性を秘めたブランドである。
当初投入されるモデルは、比較的リーズナブルな値段が付いており、お買い得なブランドであったが、久しぶりに公式サイトを見ると価格帯が高級となっており、戦略的なプライスで販売されている。
一通りのブランドを保有した人やスイス勢に飽きてきた層が好みそうな秀逸モデルが多いのが特徴である。
さっそくオークファンで見てみると、比較的リーズナブルなセールス記録が見られる。当時新品価格がブランド割に安価という事で、程度の良いモノは、実はリセールバリューが高い。
モデル自体の知名度が低いので、相場はあまり荒れておらず、数は少ないが、良質なモデルが手頃な価格で手に入りやすい。皆が欲しいと思うブランドである事は、ある意味大事だが、こうした本来の時計の価値で相場が作られており、個人的には好きである。
続いて装着感であるが、ストラップ素材は、ホーススキン。非常に滑らかな良いストラップであるが、現在使っているのは純正ではない。買った当初よりずっと使っていたので、1.2年ほどするとベルトの寿命が来たためである。それだけ毎日無意識に使っていても、装着感が良かったという事である。
実用性を重視したシンプルな文字盤、ドーム型のプレキシガラスを採用しているが、樹脂製の風防である。その素材をどう考えるかであるが、あまり無理のない環境での使用であれば、特に問題はない。
表面はクラシックそのものであるが、新しさがあるのは、裏側のシースルーバックのデザインである。シンプルで軽快な機械式時計を探している人にはうってつけのモデルとなるだろう。
また、コストパフォーマンスは十分良く、数年使用してみても、現在でも飽きが来ない。クラシックテイストであるが、どこか新しさを残している。年齢や性別を超えた優れたデザインである。
ドイツブランドは、こうした風合いを作り出すのが非常に上手い。
買取査定を出してみたがなかなかのリセールバリュー
買取査定に出したのは、個人的にもブランドを堪能した事、また違ったブランドの時計が欲しくなってきた事、他のブランドでシンプルなデザインの良いモデルに出会いがあった事で、今回は下取査定を何社か出してみたが、評価はマチマチであって、正確に評価してくれたのは、たった 1 社であった。
全体的に査定に関して言うと、大きい会社は、マニュアル通りの査定結果しか出さない事が多くなってきた。要は人の足元を見て客を判断しているのである。
個人的に言うと「年齢の割に若造に見られ、貧相で舐められやすい体質」なので、何年にも渡って買取品屋は使い倒しているが、ブランド品を買取に持ち込む場合、未だに「上顧客」と見られない。
そんな中、宝飾品や時計専門の買取店という事もあり、その1社と出会えて幸運だった。買取査定額の最高額は、約 40,000円であった。比較的知名度が低いにも関わらず、非常に良い査定結果を出してもらった。
個人的には高級ブランドとしてある程度の地位を得て頂きたい。なにせスイス勢だけでは市場の活性化はなされず、新しい市場は生まれないからである。今後のユンハンスの国内での活躍に期待したい。