TISSOT /先進技術にも秀でたマルチスペシャリストは実用ブランドイメージで着実に広げる
創業年=1853年/創業者=シャルル・フェリシアン・ティソ、シャルル・エミール・ティソ/創業地=スイス/ル・ロック:ティソ親子が創業し、ゴールドケース職人の父フェリシアンと時計師の息子エミールの働きによって事業を拡大。早くからロシア、北米、ラテンアメリカ市場へと進出した老舗ブランド。近年は、99年にガラスへのタッチで各種機能モードが切り替わる「T・タッチ」の発表で、ハイテク分野での技術力をアピール。その一方で、アールデコ調の名機通称「パナナウォッチ」を復刻するなど、自社の持つ先進技術と伝統をバランスよく製品に反映している。2輪レースの最高峰「Moto GP」など、スポーツ大会の公式時計も担当しており、毎年のようにコラボモデルを発表中。その完成度の高さは世界的に評価が高い。参照:腕時計の教科書
全体的にリーズナブルなブランドでありリセールバリューは高くない
日本での知名度はあまり高くないが、早い段階から海外進出を図ったことから世界では比較的有名な老舗のブランドである。元々リーズナブルなブランドであるので、中古市場でもあまり高くはない。
日本では珍しく、通好みのブランドを探す場合にはうってつけのブランドである。
さっそくオークファンで見てみると、アンティーク時計に高額落札の記録が見られる。まさに老舗という事で古い珍しいモデルが稀少モデルとして珍重されている。
あとは、金無垢のティソの高額落札が記録されているが、昔になるが、百貨店などで宝飾品扱いで置かれていた経緯もあり、価格が上がっている。
といっても、金の値段で価格を高騰させており、現在では、時計の価値はほとんどないが、約20%程度とリセールバリューは低い。
60s TISSOT ナビゲーター・ミリタリークロノグラフ・ レア・美品
新同 TISSOT T-Sport PRS516 Extreme Automatic PRS516 保証有
高額落札のいちばん価格をつけたのが、TISSOT NAVIGATOR MILITARY CHRONOGRAPH である。60年代末から70年代初期に市場に投入されたミリタリーバージョン空軍用パイロットクロノモデルである。
レアなレマニア・ミリタリークロノ「SAAF Lemania Chronograph」に似ていると解説されており、非常に珍しい事とレア感溢れるモデルである。レマニアCal.872 手巻きと解説され、さらに高騰に拍車を掛けたようである。
もう一方は、TISSOT T-Sport PRS516 Extreme Automatic PRS516である。なかなか渋いモデルである。新品同然の保証付きというのは、リーズナブルなブランドには多く、オークションで狙う場合、入門機としては最適と考え掲載した。
新型自動巻クロノグラフムーブメント C01-211 搭載しており、比較的リーズナブルで、個人的にも良いと思っている。下記は、今回も眺めているだけだが、個人的に欲しいモデルを取り上げておきたい。ブランドのファンの方は、目の保養にでもして頂きたい。
スウォッチ・グループのなかで中核機を担い老舗を武器に着実に広げる
1985年よりスウォッチ・グループの傘下に入り、比較的バランス感覚の取れたブランドであると思っている。日本から見て大半の人々は、イメージ自体があまりなく、通好みのブランドである事は否めない。
トラディショナルウォッチにおいて、ティソは世界1位の生産量を誇り、スイスの国旗を自社のロゴマークに取り入れることが許された数少ないブランドの1つである。
機能において、タッチスクリーンで各種機能モードが切り替わる「T・タッチ」で、ハイテク分野での技術力は、保守ブランドの多い中、先進技術に取り組むテクノブランドのイメージは抜群である。
また様々なオフィシャルタイマーを担当し、ブランドの知名度と着実な実績を積んでおり、スウォッチ・グループでの存在も大きくなっている。
対象地域も150カ国と広くカバーし、スウォッチ・グループの力と、老舗でありながらリーズナブルであるという最大の武器を活かしている秀逸なブランドでもある。