【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド

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Gibson:アーチトップからフラットトップへと至るギブソンの歴史

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference : Some cool old Gibson magazine advertisements

 

オーヴィル・ギブソンによる手作りから始まったギブソンが、近代的な楽器メーカーへと飛躍したのは、1919~24年に掛けて同社に在籍したロイド・ロアーによるところが大きい。彼は様々なアイデアを取り入れた楽器を開発したが、中でもギターの L-5 、マンドリンの F-5 のように、5のナンバーを持つマスターモデルは、多くのギターメーカーや製作者たちに影響を与えながら、アメリカのスタンダード楽器へと発展していった。会社が設立された1900年代初頭からスティール・ストリングスを製造しており、アーチトップ・ギターをコンバートする形で、ギブソン・フラットトップを生み出していった。

参照 : アコースティックギター名器バイブル

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高額モデルに人気が集中。落札金額は上昇しているが良質なモデルは減少

 

今回は 「オークデータ 」を使い約5年間の相場の指標を分析していく。下記は、ギブソン フラットトップ・ギター本体の全てのオークション取引における 約 5 年間の平均落札額である。まさに右肩上がりの成長を見せている。

実は、このデータから見えないが、落札額は上昇しているが、落札総数は減少していっている。つまりは稀少性が上がり、良いモデルに入札が集中。約 5 年ほど前よりも、良質なモデルが減ってきていると言うことである。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucdata

 

保有している人にとっては、売却価格の上昇 (モデルの稀少性・程度が良ければ) が考えられ、購入を考えている人にとっては割高になりつつある。また、個人の出品と入札が多いカテゴリーである為、専門店以外あまり業者が介入することも少なく、稀少性の高いモデルを買取業者が扱うことも少ないカテゴリーである。

業者などを通さずに、個人間売買で成立しやすいカテゴリーであり、買取業者に委託しても、調整ができない連中が多く、そのまま未調整・ジャンク品として市場に流れてしまう。

そういった意味から、ギター専門店に販売代行か、自分で調整に出して、オークションなどで売却した方が利益が出やすいカテゴリーなのである。データを見れば、そのような市場と言うことが、おおよそながら分かってくる。

そこで今回は、ギブソンの代表的な 3 つのモデルを取り上げていきたいと思う。データに関しては、「 オークファン 」 を駆使して、約10年間の高額取引から、それぞれのモデルの相場を調査していく。

 

Gibson L-1

 

Gibson L-1 は、当初 マンドリンアーチトップモデルを作っていたギブソンが市場に投入する初のフラットタイプが、L-1とL-0である。伝説的なブルース歌手「ロバート・ジョンソン」の姿を写した写真にこのモデルが一緒に写っていることでさらに名声を得たモデルである。

このギター1本あれば、あなたがブルースを歌う事に自信がある場合、弾き語るモデルに最適であり、南部のアメリカン・テイストをすぐに味わう事ができる優れたモデルである。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

国内のオークション市場での「 Gibson L-1 」の約10年間の高額相場の平均価格は、約 190,000円前後であり、ヴィンテージモデルが多く、本体の調整に比較的費用が掛かってしまうゆえ、価格は抑えられている。

ただ中古市場の店頭価格などは、約数十万円を覚悟して探す方がよく、その価値をよく分かっている人にとっては、オークション市場の価格は魅力的に映る事であろう。

調整済の美品モデルもしくは、年代的に希少モデルは高く、調整ができるのであれば、大切に使い続けた方がよいであろう。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

ただ、買取もしくは売却をする必要のある場合、再リセールバリューは、約 50~56 % 前後と悪くなく、コレクション整理においては、業者が間に入るよりも、自分で整理しても良く、個人間の売買では、価値の分かる者同士で、最適な価格で譲渡しても良いかもしれない。

 

Gibson J-45

 

Gibson J-45は、ギブソン・フラットトップ・ギターのなかで最も成功し、ヒットしたと言っても良いぐらい定番人気を誇ったギブソンの代表的なモデルである。

ボディトップは、スプルース。サイド・バッグは、マホガニー材からなる構造で、そのメロウな響きから、ボーカルの伴奏用ギターとして不動の人気を得た。

現在でも、芸能人やアーティストなど多くの有名人が、伴奏用ギターとして選ばれていることから、普遍的な魅力のあるモデルなのであろう。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

国内のオークション市場での「 Gibson J-45 」の約10年間の高額相場の平均価格は、約 467,000円前後であり、調整済の美品モデルもしくは、年代的に希少モデルが、約50万円以上の価格を押し上げている。

平均的なリセールは、約 250,000 円前後で、これより安く状態の比較的良いモノを手に入れた場合、お買い得モデルといえ、調整ができるのであれば、大切に使い続けた方がよいであろう。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

また、買取に出す場合、一度調整してから買取に出す方がよく、調整を理由に安く買い叩かれる恐れもあるので、足元を見られないようにしておこう。リセールバリューは、美品もしくは年式的な希少モデルを除いて、約 ~200,000 円以上の値段が付けば、売っても大きな損はないであろう。

 

Gibson Hummingbird

 

Gibson Hummingbird は、ギブソンが市場に投入する初のスクエア・ショルダー型として1960年に市場に投入された。当初女性ボーカルをイメージしてデザインされたハミングバードは、ピックガード面にレッドサンバースト塗装、トップデザインに、ハチドリの図柄がデザインされ、よりアーティスティックな仕上がりとなっている。

62年には、メイプル材を使用した上位モデルの「ダブ」シリーズを市場に投入。その後、カントリースターの定番人気となる「J-200」を投入。ハミングバードは、ロックギタリストに非常に人気となったモデルである。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

国内のオークション市場での「 Gibson Hummingbird 」の約10年間の高額相場の平均価格は、約 310,000円前後であり、調整済の美品モデルもしくは、上位・希少モデルが価格を押し上げている。

女性がギターに挫折したモデルがたまに買取店に流れると、関係者から聞いたことがあり、最初からギターをはじめる場合、もっと安価なモデルを薦める。

 

【Gibson】ギブソン:買取相場でも盛り上がりを見せる個性派たちに愛されたフラットトップ・ギターの高級ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

ハミングバードから始めたいという場合は、中古モデルで程度の良いモデルを探すか、エピフォンのハミングバードで事を済ませるか、入門モデルで続けられそうになり、比較的上手くなってきてから購入しても遅くはないと思う。

もし挫折して家の物置などに閉まっている場合、約 200,000円前後の値段が付けば、平均的に大きな損失は出ないので、そこをベースラインとして、最高値の業者に引き取ってもらう方が賢明である。

現状の仕事を正しく伝えることで次世代でも生き残るブランドを目指すこと

 

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2000 年代初頭から、音楽業界は様々な再編や荒波に飲まれ、多くの企業で従来のサービスを受けることが困難になる状況などが続いた。そういった意味で、私たちが生きているこの時代は、音楽業界にとって過渡期なのだろうと思う。

上記の映像は、あるインタビュアーが、ギブソンの工場に行き、製造工程や過程における意味などを細かくインタビューしている。

個人的に言うと、この手のブランド企業を訪問して、インタビューする番組は、好きである。自分の理想とするブランドを客観的に正しく紹介するという仕事に憧れを抱いてしまう。

ギブソンにおいては、多くの職人の技術と手作業の上に成り立つのだが、機械化できる分野と上手く融合している「理想の工場」という言葉がしっくりくる。

現状の企業経営は、生き残るにはことにおいて厳しい時であるが、事実上ギターのトップブランドである同社のこれからの発展を期待したいところである。



About PG編集:道長

食べる事と寝る事に一生懸命な旅人。 世界は感染症や戦争で混沌としておりますが、平和になったら平和な国を旅をしたいと準備しております。 先代の管理者様より、サイト管理・記事制作を委任しております。 ※現在は写真提供をして頂いております。

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