【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル

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オープンリール式テープレコーダの老舗ブランド、現在ではギブソン傘下におさまる

 

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル

 

日本の音響機器メーカの老舗であり、デジタルオーディオ勃興期、Hi-Fiオーディオ衰退期を生き延びた数少ない日本の音響メーカの一つである。民生音響機器製品としてはテープデッキ、殊に往年のオープンリール式テープレコーダ(Aシリーズ、Xシリーズ)に人気があり、総じて「ごつい」機器を作るブランドイメージがあり、高級カセットデッキ、高級CDプレーヤーでも重量級の機器を多く生んだ。参照 : ティアック – Wikipedia

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親族の家財整理で最も手こずった重量 約 24.0kgのごつい怪物

 

今回は、TEAC X-2000R オープンリールデッキについて簡単にではあるが記録をしておきたい。1984年当時、約 239,000円もする巨大な音響機器を一代決心して親族は購入したわけだが、当時の音楽環境から考えると、時代のニーズをとらえた画期的なモデルであることがわかってくる。

本物の音楽を聴きに行くには、コンサートが欠かせず、その他の音響機器については、その音質の悪さが際立っていた。

家庭でも、気軽にコンサートホールで聴くような快適な環境を手に入れるために、この手の音響機器は、高額にも関わらずヒットし、音楽に関心の高いコアなユーザーに浸透していったのである。

 

 

クラシックが好きだった親族は、そこに小さな音楽を聴けるスペースを作り、仕事が終わってから、洋酒片手に音楽を楽しんだようである。その後、そのスペースは、倉庫となり棚に設置されたまま、約30年以上、日の目を見るのを待っていたのである。

私が発見した際に、通電は可能であり、音楽も聴くことができた。もともとスペースを作ってちゃんと設置をし、保管する空間に関して、比較的環境が良かったのが影響している。

同じく収納棚の下面に保管された大量のオープンリール は頻繁に持ち出したり、知人の家で持って行って聴いたり、貸し借りをしていたので、状態が非常に悪かった。

なるほど、昔からコンテンツ・メディアの貸し借りというニーズは失われないということもわかった。では、さっそく「オークファン 」で現在の中古相場を見ていこう。

 

現在でもコアなファンと業者を中心に高額に取引される隠れた人気市場

 

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

現在の相場を見ていくと、約 130,000円の高額取引の記録が見られ、整備済は、約 100,000円を超えるようである。

一部ジャンク品に関しては、約 100,000円よりも下であり、約 80,000円代が何点か見られる。この事から、調整済の美品は、希少モデルなので高額であり、調整ができ、使えるスペースがあるのなら、大切に使い続けた方がよいであろう。

どうしても買取もしくは売却をする必要のある場合、リセールバリューは、約 50 % 前後と悪くなく、オークションでの売却においては、業者が間に入るよりも、自分で処分しても良く、またネットを介さない個人間売買では、価値の分かる者同士で、最適な価格で譲渡しても良いかもしれない。

ただ、問題はその重量であり、個人でオークション作業をするのにも限界があり、この手の重量物は、業者さんにお任せした方が良さそうである。

相場を見ると、一般的なジャンク品の状態でも、約 60,000円以上の価格で売れるということが確実に分かってくる事から、それらの事実を踏まえ、今回は簡単なレストアを施し、もう少し高額な買取査定に向けて段取りを整えることにしたのである。

 

コバルトアモルファスヘッド並びにイコライザーアンプ技術を投入したテープデッキ

 

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル

 

CA (コバルトアモルファス) ヘッドや新設計イコライザーアンプなどの技術を投入したテープデッキ。X-2000Rではコバルトアモルファスヘッドを採用するとともに、新設計のイコライザーアンプ、テープ走行系の精度アップを図る事で40kHzまでほぼフラットな特性を可能にしています。イコライザーアンプ部は上下対称回路による完全プッシュプル構成となっており、特に2段目をブートストラップ回路として初段の利得を大きくとると共に進み位相補償、フィードフォワード位相補償を用いて低歪率と高い安定度を実現しています。参照:TEAC X-2000R/X-2000RBLの仕様 

 

業者による再販、部品取り、個人によるコアなファンに支えられた高額市場

 

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル

【TEAC】ティアック X-2000R オープンリールデッキは ブランドの黄金期を支え 約30年以上経っても中古市場で高額に取引される隠れた人気モデル
Reference:Aucdata

 

上記は 「オークデータ 」で、オープンリールデッキ 全体のカテゴリーで、約 5 年間の総落札額及び平均落札額である。

総落札額は、約 5 年ほどで、約 4,000万円近く膨らんでいる。5 年前から考えると、約 2.0 倍に迫る勢いである。また、平均落札額は、約 17,500 円前後で、全体の平均は上がりつつある。

出品されている数は比較的少なく、大半が何か問題を抱えているモデルである。その場合、業者による部品取り用の再販か、個人によるジャンク品の出品かである。また整備品は、なかなか出てこない。

購入者は、業者が部品取り用にジャンク品を買うか、個人は業者などが整備した可動品を買う傾向があり、整備品はコアなファンに支えられている。状態の良いモデルについては、稀少性が高く、高額に売れる潜在的な需要は感じられる。

 

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今回は、簡単なレストアをするために出張で調整にきてもらい、キチンとした稼働品で買取してもらったので、比較的高めの買取査定となった。

結果を言うと、約 75,000円の買取査定であったが、レストアなどの調整に、約 7,000円ほど掛かったので、約 68,000円の買取価格と考えて良いだろう。約 100,000円以上で販売するようである。

親族に、なぜ早めに処分しなかったのかと聞くと、オープンリールデッキについては、約 24.0 kgと重い重量物は、処分代に多額のコストが掛かると思っており、長い間心配の種であったそうだ。

現状の相場を知らずして、処分したいと業者にお願いすれば、善意を逆手にとって処分代が掛かると、タダ同然で引き取られ、買取査定すらされていなかったのかもしれない。

実際、数年前出張で来た業者が査定した際に、そのように言われてから、自分の考えに確信を持ったようで、その考えのまま放置されていた。

このように、しっかりと現状の価値を正確に把握し、故障した原因を掴み、しっかりとレストアすれば、約30年以上前の古びたオープンリールデッキでも、しっかりとしたブランドであれば、高額に取引されるのである。



About PG編集:道長

食べる事と寝る事に一生懸命な旅人。 世界は感染症や戦争で混沌としておりますが、平和になったら平和な国を旅をしたいと準備しております。 先代の管理者様より、サイト管理・記事制作を委任しております。 ※現在は写真提供をして頂いております。

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