【ラグジュアリー戦略】マーケティング逆張りの法則 18の条件

【Luxury strategy:ブランド戦略】マーケティング逆張りの法則:需要を増やすために時が経つにつれて価格を引き上げこと

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【ラグジュアリー戦略】マーケティング逆張りの法則:需要を増やすために時が経つにつれて価格を引き上げこと

 

【Luxury strategy】マーケティング逆張りの法則:需要を増やすために時が経つにつれて価格を引き上げこと
Reference:Dom Pérignon Official Luxury Brand Site
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標準的な市場モデルでは、価格が下がれば需要は増える。ラグジュアリーでは、この関係は逆である。1950年代、クリュッグは、零細シャンパンメゾンのひとつであったが、そのシャンパンの味は名声を博し、偉大な芸術家や当時の役者たちに愛された。

とくにイギリスでの人気が高かったのだが、1950年代後半になると、モエ・エ・シャンドンは、クリュッグが生産をわざと控えているのに気付き、クリュッグの高い地位を根本的に覆してしまう新製品を上市した。ドン・ペリニヨンは、クリュッグの 3 倍の価格で売り出された。

ドン・ペリニヨンが好評であることのイメージを加速するために、大量のドン・ペリニヨンが英国に発送。1961年公開のジェームズ・ボンドシリーズで使われ、イメージの浸透に役立った。

 

当時クリュッグが採用した画期的なマーケティング戦略

 

【Luxury strategy】マーケティング逆張りの法則:需要を増やすために時が経つにつれて価格を引き上げこと
Reference:Krug Official Luxury Brand Site / Pinterest various user page

 

クリュッグは、仏北部、ランスにあるシャンパーニュメーカーの一つ。数あるシャンパーニュの中でも最高級で知られ、品質に対する孤高のこだわりを証するかの如く「シャンパンの帝王」と尊称される。愛好家は「クリュギスト(Krugist)」と呼ばれ、世界各地に存在。モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)グループ傘下。1843年、ドイツ出身のヨーゼフ・クリュッグによって創立。19世紀後半には早くもフランス国外で名が知られるようになり、イギリスでは高値で売買されることも多かった。参照クリュッグ-wiki

 

クリュッグの戦略は、味に見合った価格設定をされた最上級シャンパンのような並外れた年代物を1本出すのではなく、最低価格から始めて、製造年が古くなった順に価格設定を上げていく方式を採用する。

この方式を採用することで、製造から10年経った時には、1本19ドルだったものが100ドルにまで価格が上昇したという。

同時に稀少性の高い製品を出すことにも繋がり、そこから、クロ・デュ・メニルが生まれたという。このモデルは、原料の葡萄を生む土地の準備から、収穫、そして熟成のために寝かせて、出来上がるのに10年掛かる。

現在、クロ・デュ・メニルは、ボトル 1本 約 800ユーロもする。さっそく参考に国内中古価格を知るために オークファンで価格をみていこう。

 

【Luxury strategy】マーケティング逆張りの法則:需要を増やすために時が経つにつれて価格を引き上げこと
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

クロ・デュ・メニルは、日本における希望小売価格は「1996 ヴィンテージ」が 最高値 13万6500円「1998/2000ヴィンテージ」が 9万4500円というから、比較的高価格で取引されていることが分かる。中古市場においても、高額に取引をされており、その高騰ぶりが分かる。

一度ラグジュアリー戦略を展開すると、価格は驚異的に跳ね上がるというのは、二次市場でも明らかなのである。

 

企業が大きく価格を上げ続ける事はできないが大きく価格を引き上げ続けても問題にならないのがラグジュアリーブランド

 

【Luxury strategy】マーケティング逆張りの法則

 

ドン・ペリニヨンの真似をして、レクサスのような改良を加えて、プレミアム戦略を展開した場合どうなっていただろうか。それは横比較をされるプレミアムブランドのレベルで終わっていた事であろう。

一族、六代にわたり、伝統あるメゾンがプレミアムにまで降りてきて、ラグジュアリーブランドを捨てる決断をしない事も非常に良い選択であったのであろう。

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価格というのは技法上些細なことに過ぎないが、そのブランドがラグジュアリーブランド名を冠していても、前回までの価格が、需要曲線において問題に直面した場合、いかに手を打つかでブランドの価値が分かれてくる。

ラグジュアリーの世界で生き残るためには、他のブランドの上を行こうとしてはならない。一般的な企業における「理に適った」ことをしてはいけないと書籍では伝えている。

理に適った価格というのは、理性に訴える価格ということであり、ラグジュアリーは「最上級」であり「比較級」ではない。

理に適っているということは、製品モデルを有形の次元を等価もしくは安価に変形させ、無形で築き上げた高付加価値の財産を否定していくという事である。

価格を上昇させていくことで、価格を買う客 (良くない客) は失うであろうが、突然これまで振り返りもしなかったような客が目を輝かせてくるようになる。

価格を引き上げるという政策を体系的に行うことにより、企業全体の責任感が生まれてくるという。これについては私自身もラグジュアリーブランドの企業に勤めた事はないので、本当の意味では分からない。

日本における大半の企業は、せいぜいプレミアムブランド止まりで、ラグジュアリーまで突き抜けておらず、それも世界に比べて少数である。

製品の質やサービスの質を上げる事は当たり前の事であるが、それと同時に価格を上げていくと言うことは、自分の企業の製品の価値をいかに良く顧客に感じてもらうかを考えるようになり、価格に恥じない企業活動に反映させる事ができるのである。

参照ラグジュアリー戦略―真のラグジュアリーブランドをいかに構築しマネジメントするか



About PG編集:道長

食べる事と寝る事に一生懸命な旅人。 世界は感染症や戦争で混沌としておりますが、平和になったら平和な国を旅をしたいと準備しております。 先代の管理者様より、サイト管理・記事制作を委任しております。 ※現在は写真提供をして頂いております。

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