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【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン

【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、セレブリティとブランド パブリック・リレーションズ 戦略

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LVMHのビジネス手法:夢を売り名前を売る事で高価格で販売する PR 戦略

 

高級ブランドはある意味ロマンと夢を売っていると言われているが、夢を売ろうが現実を売ろうが、高級品のイメージ戦略は非常に重要な要素である。老舗ブランドが創立したデザイナーが廃業したり、ブランドのリバイバル戦略や再編が行われる中で、高級ブランドのイメージをいかに売るかが問われる。

高級ブランドは、PRにおける予算は巨額であり、その投資効果を十分に理解しているからこそ、大金を投じるのである。フランスのメゾンにおけるパブリシティの担当者の地位は高く、デザイナーや経営者に匹敵するほど重要な地位を占めている事もあり、役割や影響力は世間一般よりも想像以上に大きい。

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デザイナーの交代におけるブランドの質及び新しさを演出する為に、頻繁にPRの手段として確立している。ディオールにおけるマイク・ボアンからジャンフランコ・フィレ、フィレからジョン・ガリアーノとデザイナーが代わるたびに、メディアに取り上げられ、ブランドの注目度と知名度、経済効果などを押し上げてきている。

 

LVMH

 

高級ブランドの多くは、創業者兼トップデザイナーの場合が多く、デザイナーの交代が、若返りを図るためや思想の継承だけでなく、経営方針まで変わる事も考えられ、インパクトのある経済効果を期待される事が日常となっている。ブランドが世界市場を相手にグローバル化している現在は、デザイナーがブランドのアイコンとして矢面に立つ場合が多く、知名度をあげてPRしなければ、生き残れないのがメゾンの構造的特徴である。

 

セレブを巧みにPRに使うのが高級ブランドの常套的手法

 

高級ブランドにおいて最も投資効果が高い顧客であり、宣伝材料になるのが、セレブリティ(王侯貴族・ハリウッドスター・芸術家・政治家・著名人など)をイメージキャラクターとしたいところである。

時代が進むにつれて、微細な変化こそあれ、基本形はモデルが存在して、そのモデル間で活発にPR合戦が行われる。ここでも高級は大衆を兼ね、普通の一般人に投資するよりも、著名人を顧客にする事で、PRと利潤を追求する方が効率的なのである。

最近のクリスチャン・ディオールでは、シャーリーズ・セロンを使い、ディオール「ジャドール」のPR戦略に一役買っている。たしかにディオールのジャドールは、シャーリーズ・セロンにピッタリである。

 

 

参照:クリスチャン・ディオール「ジャドール」公式ページ

このあたりの人選も完璧に計算されており、比較的利幅の大きい屋台骨、香水部門のPRに貢献出来る事でシャーリーズ・セロンも満足感が高い仕事と推測される。要はディオールの香水を購入し使用する際、ディオールのブランドイメージがシャーリーズ・セロンのような女性モデルがイメージでき、憧れを以て顧客に出来れば、PRとしては成功なのである。

 

ブランドに必ずひとりはいる”ミューズ”という存在。それが高級の証明

 

オートクチュールやプレタポルテなどを抱える高級ブランドのひとつの証明が、「ミューズ」(ギリシャ神話の女神)と呼ばれる人々が存在する。上記のクリスチャン・ディオールのシャーリーズ・セロンがコレにあたる。

各ブランドが契約したハリウッド女優やスーパーモデルが「ミューズ」としてそのブランドのアイコンの代わりとなりブランドの精神性を体現、市場とブランドをつなぐ橋渡し的なポジションで市場にモデルを投入し、高級品をセールスする。今日ではよくある手法である。

 

参照: Flickr / myhumblefash
参照: Flickr / myhumblefash

 

ただこの場合企業が「ミューズ」に大金を投じ、依頼を以てはじめてアイコンを獲得できる。これはどんな企業でもそこそこのイメージと大金があれば誰でも出来る事である。ファッション界では、映画産業の女優やスターなどの親友が存在し、お互いが持ちつ持たれつの関係を築き、多くの著名人がブランドとイメージを重ねてきている。

 

Yves Saint-Laurent and Catherine Deneuve, 1983:link
Yves Saint-Laurent and Catherine Deneuve, 1983:link

 

ただ本当の意味での「ミューズ」は、ブランドとそのミューズが、相思相愛に近い結束を持ち、それを敏感に捉えた顧客が相思相愛のブランドのイメージを添わせ憧れをもって購入させる事である。ブランドと映画界の関係のなかに、伝説となっている二つの関係が存在している。

ユベール・ド・ジバンシィオードリー・ヘップバーンイヴ・サンローランカトリーヌ・ドヌーブの関係が挙げられる。

ブランドイメージを意図的に体現化させた「ミューズ」を用い、ブランドの最大化を実現させた成功した例であり、ブランドイメージとセレブリティを上手く使う事が出来れば、非常に PR 効果の高いブランド戦略の展開が可能になるのである。

 

日本における”PR”は現在でも欧州の高級ブランドの足元にも及ばない

 

【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン:ブランド帝国の素顔

 

参照書籍:ブランド帝国の素顔―LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン

 

日本における企業ブランドはあまりPRが上手くないのが特徴である。品質や技術は高いが、なぜか欧州系高級ブランドよりも高付加価値な企業が多いにも関わらず、高価格を提示する事ができない。それは高級における戦略が一貫しておらず、予算も脆弱の場合が多く、PRでガス欠を起こしている事が散見される。そのようなノウハウに磨きを掛けてきているが、世界標準にはまだ届いていない。

その証拠にハリウッドスターや世界的映画女優が本当の意味での「ミューズ」を獲得できていないのがその証明である。それは著名人側が積極的にブランドに愛着を持ち使用し続け、ラブコールをされているかどうかにも起因し、そのあたりの潜在的な調査と発掘はなされていないのが現状である。

日本の良い物を世界に発信的なクールジャパン戦略も別にいいが、まずは過去に日本から出て、世界で浸透している高品質のブランドにおける「ミューズ」を見つけ、女神を顧客として優遇して、PR戦略の一役買ってもらった方が、よほどクール・ジャパンになるのではないかと思う。

という意味では、日本はまだまだ欧州の高級ブランドの足元にも及んでいないと思う。

 





 
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About 磯守 航史郎

食べる事と温泉・マッサージが好きな勤め人。過去には大小様々な職業につき、現在は不安定の中の安定を楽しんでいる昔から「変わり者」と言われた中年。 好きな分野は、ブランド戦略/建築・不動産/知的財産権/EC・オークション/金融・投資/カメラ/時計/モデルやアイドルなど、ジャンルは幅広いが、趣味や元家業・知人との関係で関わった事件が中心であり、現在は利害関係もなく、気軽にブログを書いている。テーマは知的財産権とブランドとの関係・市場での価格の関係、偽ブランドの撲滅など、高尚なテーマをより面白くしたいと努めている。

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