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【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、ブランドの独立性を保ち比較的緩やかな管理方式で無限にブランドを増やすことを可能にした

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LVMH:商社を通さずにグループ内で海外進出を果たす優位性

 

中小のブランド企業では、海外に進出する場合、様々なリソースを持つ企業に一部委託または、一括でサポートしてもらうことで素早く対象国でのシェア獲得に動く。

商社の助けを借りずに、自力のみで日本ならびにアジアなどの新しく進出を果たした欧米ファッション企業は少なく、単独の企業は、何かしらの助けを受ける事になる。

ルイ・ヴィトンでは、秦郷次郎などが、ルイ・ヴィトンのLVJグループ代表取締役社長となり、進出を助けたのは非常に有名である。

 

【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、ブランドの独立性を保ち比較的緩やかな管理方式で無限にブランドを増やすことを可能にした

 

1978年(昭和53年)、当時まだパリとニースの2店舗しかなかった無名ブランド「ルイ・ヴィトン」が初めて日本に進出し、その後、高級ブランドの代名詞になるほど定着し、世界中の人々を惹きつけてやまないステータスシンボルたる存在となった。その日本における不動のルイ・ヴィトン人気の基盤作りを行った人物が、秦郷次郎である。秦郷次郎-wiki

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LVMH内の各種サポート機能は、商社の代わりにブランドの海外進出をサポートしているという。投資プランから、開発・融資など、フルソリューションを提供しているようである。

海外で新規で展開する場合、数年後の成果と見通しのレビューを行い、結果が思わしくない場合、素早い撤退を可能としているのは、アルノーと首脳陣の決断の早さと言える。

いくら投資とはいえ、長い目で見るという感覚よりも、グループ全体の利害関係を重視しているところが中小ブランドとは相違するところである。

といっても例外もあるようで、その他の利害ならびにメリットが享受できれば、戦略を柔軟に変化させているようである。

それもアルノーがトップとして権力があり、指揮系統がハッキリしているところも大きいといえる。

 

カタチとして傘下ブランドには、自己裁量権として高度な独立性が与えられる

 

【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、ブランドの独立性を保ち比較的緩やかな管理方式で無限にブランドを増やすことを可能にした

 

戦略の変更についてはLVMHの意向もあるが、各ブランドに対して一切干渉しない分野もあり、それがブランドのアイデンティティーに関わる分野である。それぞれのメゾンが完全に自己の裁量を行っている。

ルイヴィトンに旅行鞄を止めさせたり、ロエベの革製品の製造を止めさせたりする事はせず、ブランドの根幹に触れる事はないようである。

傘下ブランドには、自己裁量権として高度な独立性が与えられ、ブランドの感性・独創性・創造性が重要であり、基本的に管理になじまない性質を理解しているのであろう。

それらを管理を実施するということは、二律背反であり、LVMHは現在のアルノーの体制化では、それを実現しているといえ、巧妙な経営手腕といえる。

今後アルノーが交代して新しい経営者になれば、この手法はどうなるかは分からなくなる。アルノーの言葉である。

 

中央集権的なシステムと個々の独立性を合わせた企業構造を維持しさえすれば、ブランドの数をどれだけ増やしても問題はないと考えている。

 

複合体企業の買収の成否は、買収するブランドの経営方針の違いで失敗する事もある

 

【LVMH】モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン:ブランド帝国の素顔

 

比較的管理の厳しい 「グッチ式」 と 緩やかな管理の「LVMH式」 が買収の成否にも影響したと思われるケースがあったようである。

「グッチ戦争」のさなか「ダブルF」のロゴマークで有名なフェンディの買収獲得を巡り、LVMHとグッチが争奪戦を演じているが、この際グッチが敗退し、LVMH及びプラダの合弁会社連合が勝利を収めた。

 

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フェンディの買収価格があまりにも高騰したのはひとつの要因であるが、グッチのドメニコ・デソーレ社長は当時の事を次のように述べたそうである。

グッチ社が競争から撤退したのは買収価格とは関係ない。同族会社的なフェンディ社の運営方法とグッチ社のそれが合わなかったからだ

グループ内で管理方法の違いを許すわけにもいかず、それも理解ができる。ブランドを傘下に収めるのも並大抵の苦労がある。

コングロマリットの管理手法が比較的緩やかな親企業か、親ブランドの経営手法を傘下のブランド群が、その経営手法を踏襲することを良しとするかどうかである。

個人的にも思う事だが、世界中のブランド企業を見ていると、緩やかな管理の「LVMH式」の方が、ラグジュアリーブランド企業を統治する場合、経営体質的にも、時代と合っているといえる。

参照書籍ブランド帝国の素顔―LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン



 
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About 磯守 航史郎

食べる事と温泉・マッサージが好きな勤め人。過去には大小様々な職業につき、現在は不安定の中の安定を楽しんでいる昔から「変わり者」と言われた中年。 好きな分野は、ブランド戦略/建築・不動産/知的財産権/EC・オークション/金融・投資/カメラ/時計/モデルやアイドルなど、ジャンルは幅広いが、趣味や元家業・知人との関係で関わった事件が中心であり、現在は利害関係もなく、気軽にブログを書いている。テーマは知的財産権とブランドとの関係・市場での価格の関係、偽ブランドの撲滅など、高尚なテーマをより面白くしたいと努めている。

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