カルティエ Cartier ラブブレス LOVE K18WG ホワイトゴールド バングル ドライバー
カルティエ Cartier ラブブレス LOVE K18WG / 1970年代にニューヨークで生まれたLOVE コレクションは、既成概念を超えた愛を封じ込めます。無駄のない端正なビス、完成されたオーバルシェイプ、その確固たるエレガンスが、時を経ても褪せることのない情熱的な愛の象徴へと昇華しました。ビス モチーフが施されたゴールド、光り輝くアクセントとしてあしらわれたダイヤモンド…あなたは愛のためにどこまでいけますか? 参照: Cartier- LOVE ブレスレット- WG
今回は、手に届くラグジュアリーの代表的なブランド、カルティエについて考えていこうと思う。カルティエの代表的な定番人気モデルである同モデルは、叔母さんが若かれし頃、バブル経済化の時代に、プレゼントされたモデルである。
その後、しばらく使用してから放置され、使わないからとその娘にあげて、何度か使用して、傷やスレ汚れなど比較的状態の悪くなってしまったモデルを長期間そのままで保管していたようである。
さらに話を聞いていくと、約2.3年前に一度買取業者に持っていったが、約 11 万円ほどの査定結果しか得られず、そのまま持って帰りどうすれば良いか分からずに今まで売らずに放置されていた。
そこで相談をしてきたわけなのだが、個人的に言うと、もっと早く処分して、比較的高額な値段が付いている時に、躊躇なく売却はしておく方が良いと私は考えている。
ブランド貴金属の投資性向をよく理解して売買を考える
カルティエ・ブランドは、存在感のあり、クオリティの高いブレスを巧みに作り上げる名門ブランドである。
同モデルのブレス側面には「Cartier及びサイズやシリアル・素材等」の刻印が入っており、装着の度に「ブランドの所有感」を得られるモデルである。
比較的使い心地が良いらしく、長く使用していても疲れにくく、自然で装着感を忘れるほどであったという。
安定的で装着感は悪くないようだが欠点もある。如何せんデリケートな素材であり、傷やスレが付きやすい。また、ダイヤモンドを散りばめた超高額なモデルなどは、使用する際に神経を使う。
今回のモデルに関してはシンプルなデザインでありその心配はない。だが、長年使い続けていると、円形ゆえブレス調整面のビスなどが緩んでくるという。
少し見ていて分かってきたのだが、金属素材と言えども、側面のサイズ調整軸面に、付属のドライバーで、サイズ感を調整しながら装着するのだが、調整軸面に汚れがたまりやすい構造である。
案の定、緩めてみると内側に、ホコリ汚れなどが若干ついており、定期的な洗浄などを行う必要があり、それが緩みの原因でもあると思われる。
中古購入を前提とする場合、調整面と付属品などの劣化具合は確認をしておこう。今回のモデル場合、付属品の純正ボックスの内部に劣化が始まっており、素材のクラックが全般に渡っている。
売却または、購入するユーザーは、比較的長期間放置していても、リセールバリューは悪くはない。なぜなら、老舗ブランド貴金属の良いところは、時代を経ても、リフレッシュすれば、新品のような仕上りとなることが多い。
定番人気ブランドであれば、買取は良い結果に導きやすい。ただ、ブランド貴金属を購入するデメリットは、新品価格自体が、最初から大幅に引きげられており、あまりメリットを感じにくい事である。
そのデメリットを理解していると、保有しているブランド貴金属の処分の際、次に購入する「ユーザーが何を求めているか」を考えて査定に出せば、高い査定結果を得られやすいのである。
サイズ・使用感・メンテナンスの有無で細かいが安定的な価格で取引されている
王の宝石商・宝石商の王として名を馳せたカルティエであるが、最も得意としているのが宝飾セグメントである。
女性の高額なリングや時計の定番と言えば、カルティエは候補に挙がりやすく長きに渡ってブランドの定番として君臨し続けている。では、早速「オークファン 」で取引相場を確認していこう。
K18WG シングルのモデルの高額価格帯のセグメントを見ると、上位は約 37~40 万円まで、並みの価格で約 32~35 万円程度である。
約40万円から下の価格であれば、割安であり、とりあえず「買い」のレベルである。
カルティエについては、ダイヤなどを散りばめた高額宝飾加工品のモデルも多数存在しており、価格は倍以上のモデルもゴロゴロ存在しているが、ステイタス性のみに注目すれば、今回のようなベーシック・モデルで十分である。
中古価格帯の大底の相場が、おおよそ把握できたところで、今回のモデルについて、ちょっとした一手間を加え、それから買取査定をしてもらうこととした。
買取価格のおおよそが掴めれば、業者がメンテナンスの際、いかに販売価格を引き上げる事を考えるか先に予想しておけば良い。
一番簡単な方法は、ECやオークション、楽天などでどのようなセールスレターを書いているか、その場合の特典は何かを考えて先にこちらで用意しておけばいい。
この場合、高額査定となりそうなので、ブランドの真贋を兼ねて、ブランド正規店に新品磨き仕上げを依頼すればいい。また緩みなどの微細な調整も同じく依頼する。
今回は、リフレッシュとして磨きと診断をお願いし、問題はないという結果をカルティエ側から頂いた。このような場合に、保証書などが重要な意味を持っている。
だいぶ前になるが、百貨店内の正規ブティックの保証書を持って正規店に行き、無事新品同然となって戻ってきた。ブランド側の対応は、誠実で非常に良かった事を付け加えておく。
為替や金相場、経済状況などを考慮して高級ブランドと付き合う
2016年の8月頃、一時的な円高により、リシュモングループやケリングなどの保有ブランドが円高の影響で一斉に値下げに転じた。
参照:日経/高級ブランド 値下げ カルティエやグッチ、7~10% 円高、内外格差を是正 したが、このような微細な影響は、二次市場ではすぐには現れない。
次に上記は 「オークデータ 」 でカルティエ・ブレスレッド等のカテゴリーによる 約 5 年間の総落札額及び平均落札額である。
落札額は、約 500 万円~1,000 万円の規模でおおむね推移していたが、2017年に入ってから価格が上昇に転じている。
また平均落札額は、5 年間で概ね 約 3 倍近く上昇に転じており、上昇傾向である。
これに関しては、取引数の減少もあるが、為替並びに金相場などの影響も考えられる。円高は中古品の激増を示し、円安は中古品の減少を示している。
原則として、取引価格については、数の多い場合には安く、数が少なく稀少になれば、高級ブランド品は高くなる。
ただでさえ、新作モデルの価格の値上げを常に行いたい高級ブランドであれば、数が減少している中、稀少性があり人気モデルであれば、後に出てくる中古品は、なおさら高くなりやすい。
上記の場合を考えると、中古品の数が少なくなり、定番人気モデルを買取に出す場合、私たち売り手にとっては、比較的追い風になるのである。
高級ブランド品は、売却までをイメージして購入計画を立てておく
ブランド品は高額故、必要となくなれば、躊躇なく売却するのが、最も費用効果が高く、埋没コストとなる心配がない比較的優れたアイテムである。
必要でない道具を置いていても、価値は下がるだけであり、素早く売却を視野に入れる事は悪い話ではないのである。その資金で新しいモノを買えば良いのである。
買取査定結果を言うと、約 269,000 円という結果が出た。最初の買取価格より、約 2.45 倍の結果である。正規店でのメンテナンスと保証書及び今回の修理保証書 (コピー) も付けて無事買取に応じた。
また業者は EC 等で、約35~36万円程度で販売するようである。実のところこの価格帯は、比較的底値であり、リーズナブルなのである。
聞いた話では、当時の新品価格は、約 82 万円以上していた事から、今回のリセールバリューは、約 32 %前後である。
現在でも同モデル程度で、新品価格は、約 50 万円程度であるから、単純計算では、中古品の新品仕上げで約 28 %引きで買えてしまう。
これがどこかの”ノーブランド品”で、ほとんど価値のないブランドを選んだ場合、購入価格のほとんどを払うべきコストとなり、一見高額と思われているブランド品よりも、安く買えたと思って購入したノーブランドの方が、割高になるケースも出てくるので、慎重に投資をしていただきたい。
という事で、高級ブランド品を買う事に躊躇してはならない。中古価格並びに買取の査定相場さえ把握しておけば、正味その差額があなたの本来払うべきコストである。
そして個人が容易に売り買いができる現在、ブランド品は絶好の買い時なのである。