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【影響力の武器と高級ブランド】第2章 返報性:昔からある”ギブ・アンド・テーク”だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

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日本でも多くの商売で使われる返報性、その大半が仕掛ける側だけが大きな利得を得る傾向が強まる

 

第 2 章で取り上げられるテーマは、分かりやすく言うと「ギブ・アンド・テーク」の理論を多くの事例を共に紹介されている。人間社会は、返報性のルールから多くの人々が大きな利益を得ていると言っても過言ではない。お返しやお礼は日常茶飯事に行われている。

 

【影響力の武器と高級ブランド】 第2章 返報性:昔からある"ギブ・アンド・テーク"だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

 

多くの国では、このルールを順守するように教育されているわけだが、この法則を上手く利用し、他人から取るだけ取って、そのお返しを最小化して、己のみ利得を大きくしたり、ひどい話では、まったくお返しをしようとしない人々も最近では増えてきている。

私たちは「返報性の原理」は当たり前のように日々努力しているが、私たちはしばしば、恩義を感じされる業者や商売人によって、一儲けを企む相手にまんまと「騙されて」しまう事があるので、大いに注意をする必要がある。

 

 

最近では、多くの人々が毎日のように利用している「SNS」の分野でも、悪用されているケースが後を絶たない。クイズやスクラッチなど、簡単な問題を出題し、クリアーさせると、ダミーに近い「比較的大きく見える見返り」を用意、見返りを餌に、本来の目的である有料サイトや高額な商材を売るスキームも「返報性の原理」を上手く悪用している事例とも言える。

また個人情報の提供を餌に、様々なサイトでの無料ソフトのダウンロード利用や「App Store:海賊版販売問題」などに見られる、個人開発者、零細企業にも一攫千金のチャンスと捉え、開発者が急増した事により、同時に悪徳業者も入り込み、権利者への許可や権利料を無視し、安価に見える海賊版 (客側は低価格の「お返し」に見える) などで簡単に儲けようとする。「心理学の原理」を悪用したケースは日増しに増えてきている。

そこで今回も、個人的な事例から二次市場での現場を掘り下げ、本書に書かれている事例を参考に「影響力の武器」っぽい事柄を記しておく。

 

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ボロボロになっても高いブランド価値と誘引性を誇り、現在でも高額で取引される バッグの帝王 “エルメスのケリーとバーキン”

 

エルメスのオブジェにはそれぞれ“名前”がつけられています。このバッグは、銀幕の大スターからモナコ公妃となったグレース・ケリーの大のお気に入りとなり、さまざまな色を揃えていたほどでした。1956年のある日、車から降りる際、彼女はとっさに待ち構えていたパパラッチのカメラから身を守るため、バッグを盾としたのです。このバッグはまもなく誕生する未来のプリンセスの最初のボディーガードとなりました。その写真が「ライフ」誌の表紙を飾ったことで、このバッグは瞬く間に世界中に知られることになりました。

参照Hermès.com バッグ・ケリー

 

【影響力の武器と高級ブランド】 第2章 返報性:昔からある"ギブ・アンド・テーク"だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

 

相変わらずの人気ぶりを誇るエルメスのバッグであるが、個人的に言えば、中古市場で最も人気で高額に取引されるバッグであると思っている。世に様々なブランドがあり、日々大量にデザインされた新しいバッグが生み出されているが、大半は新品価格で最も高く、その後急速にゼロに近づく。

比較的著名なブランドでも、新作投入後、アウトレットでさらに市場に投入するブランドも最近では増えてきていることから、二次市場の価格維持は出来ず、大半が二束三文へのスピードは驚異的に早まっている。

 

【影響力の武器と高級ブランド】 第2章 返報性:昔からある"ギブ・アンド・テーク"だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

 

ただエルメスについては別格であり、その価格はある程度のところまで担保されており、非常にユニークである。私の知人のおばさんは、約20年前のバブル後、欧州を旅行中に、欧州内では著名なブランドのクロコのハンドバッグを注文。約100万円近く掛かったそうである。

一方同時期に、親族のおばさんも、同じような価格で、エルメスで普通のケリーのバッグを注文 (写真参照) し、その後帰国。結果から言うと、約 20年以上経った中古価格は、知人のおばさんのクロコのバッグは、約 3,000円程度で買い取られ、ケリーは 約 80 万円近くで買い取られた。

この違いはまさにブランド力であると考えている。一方はその国で有名だが、世界では無名。品質はさほど変わらず (見た目的) であるが、ブランドの知名度ではまったく異なるのである。上記は、エルメスのバッグ高額ラインナップである。

多くのブランドでは、動物愛護の観点からクロコの値落ちは激しいが、エルメスの場合は、別世界のように高額をマークしている。これがエルメスの真の強さのひとつなのである。

 

査定現場で分かってくる返報性の原理を狡猾に利用している実態

 

高級バッグの代表格であるエルメスのバッグの現在の相場はどうか調べておく。オークファンで調べた相場はなかなか高額に取引されている。約 90万円までの価格帯で推移しているが、問題なのは買取側の底値=原価をどう査定するかということである。

 

【影響力の武器と高級ブランド】 第2章 返報性:昔からある"ギブ・アンド・テーク"だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

 

さっそく査定に出したわけだが、この場合時間を掛けた方が良い。一社だけでは考えずに、何社も相見積を出しておく。店頭であれば、何店舗かまわるうちに、影響力の武器らしき心理テクニックがいくつか散見されだした。返報性の原理が発揮されているのである。

最初の業者は非常にユニークであった。最初は、買取販売を両方行っている業者であるが、店内を見まわり、いくつか質問をしていると、カネを持っていない普通の格好の私を見て、邪険に扱い出したのである。ちょっと面白いと思い、そのままいくつか商品の解説を受けていた。

そろそろと思い、エルメスのケリーを鞄より出した瞬間、奥の買取部屋に通され、お茶とお菓子が出てきた。まさに小さな恩を着せる返報性の原理が始まっているなぁと感じ、査定を受けることとした。もちろん相場を知らないフリをしている事は前提である。

査定価格は、約 40 万円。なかなか足元を見ている。ちょっと残念ですねと帰ろうとすると、譲歩してきたのである。ブランド担当やら社長か何か分からないが上司に報告すると言う事で、出せる上限いっぱいの買取額を電話で聞くので、少し待って欲しいとの事でしばらく待った。

どうぜ電話連絡での許可も、心理テクニック上の嘘 (上限はすでにパーセンテージか業者用買取相場データ) に決まっているが、返ってきた答えが、約 45 万円ということで、条件としては、他店に回らず、このまま約 45 万円で置いていって欲しいとの事。ちょっと笑いそうになったが、そのまま後にした。出てから店の写真撮影と住所、日付・担当者の氏名と買取金額を記入して他店を回ったのである。

 

【影響力の武器と高級ブランド】 第2章 返報性:昔からある"ギブ・アンド・テーク"だが エルメス と分かると譲歩も狡猾を増してくる

 

その後何店舗かまわり「拒否されたら譲歩」はすべての店で散見された。最初に安い価格を提示しておいて、拒否されたら、さらに引き上げるのはどの店でも同じであった。やはり高額に売れる商品なので、すぐには帰したくはないのであろう。

小さな恩を着せるのは、どの店でも見られ、景品やらキャッシュバックやら、小さな見返りを用意するに留まった。最初から勝負すれば良いのに。最も調子の良い狡猾な店は「色々な店を回って頂き、最後に当店に来てもらえば、その価格よりプラスした査定額を出させてもらいます」というのである。

このセールス手法は、店頭の買取店で多く、多くは「情報の非対称性」で決めようとする。相場を知らないカモに、相場よりもウンと安く叩き、高く売却して利鞘を掠める。返報性の原理である小さな恩を着せて、会話から情報の非対称性を確認。

その後客の反応を見ながら、客が契約に反応しそうな一番安い価格を提示、断れたら、さらに譲歩して契約しようとする。このように買取現場では、日々心理テクニックが散見されている。

最終的には、相場に最も近い価格を提示する業者が誠実で正直と言う事となり、そのまま売却が完了と言う事とした。非常に勉強になった次第である。

相場データ参照オークファン

 

セールスの現場でも心理効果を利用し、多くの人々が嵌め込まれている

 

本書では、この原理を使い販売の手練手管だと考え直す事であると警鐘を鳴らしている。そうすれば、このルールの影響を受けないのである。日常の原理原則をセールスの現場でも同じと考えなければ、非常にスムーズに取引が可能なのである。

要求を小さいものに引き下げた事を、自分から承認を引き出す為の戦術と考え直すとより分かりやすいと伝えている。そのとおりである。そうすることで、圧力を感じる事もなくなるのである。

セールスの現場での譲歩 (所謂景品や値引き) などは、真の贈り物ではなく、あなたから利益を得るための道具であると考えるようにするとストンと腑に落ちるであろう。使えるものは使い、貰えるものは貰っておき、その後丁寧にお礼をして、追い返すなり、帰れば良いのである。

 

【影響力の武器と高級ブランド】 購入・販売等の心理効果とその考察

 

また個人的な経験でも、住宅やブランド製品などの営業マンや様々な小売での店頭販売員などを経験している関係上、この手の心理テクニックの効果を教え込まれた次第である。

拒否したら譲歩法、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック の手続きは、営業の世界では誰でも使っている事であろう。相手の譲歩に返報しなければならないという圧力に依存する手法である。

買取の世界で経験したテクニックは、価格が逆となるが、手法は同じで、確実に拒否される大きな要求 (非常に安い買取額) から始めて、次にそれよりも小さな要求 (元々目標としていた買取査定額) に引き下げ (客から見れば高い価格となる) ていく。

相手がイエスと言う傾向が強まり、相手が要求を飲むと、将来同じような要求にも同意してしまう傾向が強まってしまう。

 

つまりリピーターであればあるほど、次の査定品を持ち込んだ場合、非常に安い買取査定額を安易に信用してしまうのである。最も狡猾なのは、初めての客に、一番高い査定額を出しておき、何度か依頼をする中で、リピーターとなり、それが分かると、徐々に査定額を下げていくという手法である。

これも返報性の原理の応用のように使われている。本書では、この防衛法も記載されており、非常にユニークな記述である。好意や譲歩は誠意を持って受け入れ、後でトリックと分かったら、トリックと再定義できるようにしておくことであると。

私の手法は、ここでお伝えしているが、相場を調べ、データを蓄積し、リペアや軽い真贋を行い、業者の市場でのデータを調べ尽くし、買取現場で相見積を常に取るという定義である。

そのような事例の参考となる心理テクニックがたくさん書かれており、高級ブランドを作りたい人やまた販売している人、ビジネスの現場で円滑にかつスムーズに取引したい人には、本書はオススメである。

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About 磯守 航史郎

食べる事と温泉・マッサージが好きな勤め人。過去には大小様々な職業につき、現在は不安定の中の安定を楽しんでいる昔から「変わり者」と言われた中年。 好きな分野は、ブランド戦略/建築・不動産/知的財産権/EC・オークション/金融・投資/カメラ/時計/モデルやアイドルなど、ジャンルは幅広いが、趣味や元家業・知人との関係で関わった事件が中心であり、現在は利害関係もなく、気軽にブログを書いている。テーマは知的財産権とブランドとの関係・市場での価格の関係、偽ブランドの撲滅など、高尚なテーマをより面白くしたいと努めている。

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