基本データ:GUCCI グッチシマ ラウンドファスナー ウェビングライン 長財布
- 品番:308009
- 素材:グッチシマレザー(GGロゴ型押) 一部ナイロン 金具:シルバー×ガンメタル
- 定価:約 85,000円(税抜)
- サイズ:縦 10cm×横 19cm×マチ 2.5cm
- 開閉:ジップ開閉式/ファスナー
- 内側:3層仕切・札入×3・カード入×12・ファスナー式小銭入×1
- 付属:専用化粧箱・コントロールカード・取扱説明書
グッチシマ ラウンドファスナー 長財布の相場データを作成
今回は、約2年ほど前にプレゼントでもらったグッチの長財布を買取に出した内容を簡単にまとめていきたいと思う。個人的にグッチシマレザーモデルについては、好きなモデルである。
ブランドの人気モデルについては、足の速いブランドである限り、時期を逃さず即売却を検討していく方が良いのだが、プレゼントをもらった関係上、熟慮してから 「いまのところは特に必要ではない」 という場合のみ買取に出している。
では、さっそく売却を検討していく。現在の落札相場はどうか「オークファン」を使って落札データを収集、実際落札されたモデルを比較し、近いモノをピッキングし相場データをつくったのが下記のデータである。
約 4万円から5 万円後半の落札金額が集中している。約58,000円が上限として考える事を前提に、買取見積額を算出してもらう。約 40,000円以上付ける業者がいた場合、即その買取業者に売却を行う。
三社ほど見積もりを取ったが、大体が 約 2~3万円代が多く、思ったような金額が出てこなかった。未使用品であろうと、ブランド力が弱いと難しくなってくるが、最終的に約 43,000円を付ける業者さんがいたので、その業者さんに一任してお任せすることにした。
大収納と使いやすさを徹底的に追求した優れた設計
モデルの詳細についてみていこう。このモデルは、2015年 春夏新作モデルであり、グッチシマレザーを使い側面に「ダークブラウンとアイボリーのウェビングライン」が特徴的なデザインを採用し、男性的で引き締まって見えるモデルである。
ウェブリボンが印象的で、一見カジュアルに見えるが、色使いで比較的シックにも見えてくる。ラウンドファスナー・ロングウォレットモデルは、トレンドを牽引する普遍的な設計を取り入れているが、これはどのブランドも取り入れる定番の設計といえる。
実際実物をみると、比較的大きく、色は渋めで深みのある濃い色で、大きさを判別しにくいが、欧州人の手のサイズ感では若干小さいのかもしれない。
暗めの色でも、グッチシマの型押しレザーなので「GG」のロゴが浮かび出てくる。
遠目からみた時にも、一目でグッチということが認識できる。また特徴的な「GG」の文字を感触でも認識できる。実際全体的にエレガントにみえ、カジュアルなモチーフを加えたリボンがついているので、若年層でも持ちやすくなっている。
内部については、機能面を徹底的に追求した設計となっている。特にカード入れに関して非常に多く収納できるようになっている。側面両側にカード収納面を配置し、中央面に小銭と札を収納できるように工夫が施されている。
3層のスペースに分けられ、蛇腹も柔らかく広く開き、収納もスムーズである。紙幣やレシートなど種類を分けて収納できるようになっている。内部も外装部と同色で揃えられており、全体的な内部設計についてはまったく問題なく機能面は十分である。
設計が良い分、他のブランドと横比較した場合どうかと言うと、全体的に若干のチープさを感じてしまう。最もチープに感じてしまった面は、ジップ開閉面のファスナーとそのファスナー開閉の引手のつくりである。
どうしても、ルイ・ヴィトンなどの長財布などと比較してしまう (価格が近くモデル設計も似ている) が、チープに感じてしまうのは「その金具の使い方」に差が出てきてしまっている。
ファスナー面に関しては、構造について若干の不安を感じてしまった。経年が経てば立つほどファスナー面とレザーをつなぐライニング面の脆弱さが見えてきてしまうのである。
またレザーについても、若干ビニル面のような手への違和感が感じられ、手に汗をかいたり、濡れている場合、その柔らかい表面に、微細な「肌への張り付き」を感じたのである。
また、個人的に多くのグッチモデルを保有し、シマレザーモデルについても、年数が経ち古くなったモデルをいくつか保有していたが、初期のシマレザーは、表面のベタつき、剥離劣化が見られる場合があり、グッチに抱くイメージのなかに、長期間保有することへの不安が若干あるのである。
アウトレットや過去の経営方針からグッチへの二次市場の評価はヴィトンよりも低い
ブランドに関して言うと、抜群のブランド力をもつグッチであるが、二次市場での評価は残念ながらあまり高い方とは言えない。
過去にあった経営陣の内紛もなることながら、グッチに関して過去のイメージを抱いているユーザーは一定数いる。今回も 「 オークデータ 」 を使い、ヴィトンとグッチをオークションなどで売られた「男性用財布のカテゴリー」の比較を上記データでまとめてみた。
全体の取引総数は、ここ約 5 年間を見ても、ヴィトンがグッチの約 4 倍の取引数を誇っている。またその開きは年々開きが出てきており、グッチについては横ばいが続いている。
また、約 5 年間平均落札額についても、一度としてヴィトンを上回る金額を計上していない。競合モデルを多数市場に投入してきているが、二次市場での取引数では圧倒的な差がついているのである。
価格や機能的に近いモデルを個人的に購入する場合においては、よっぽど好きなブランドでない限りは、グッチへの投資は熟慮する必要があるが、アウトレットもあり、二次市場でも安価に手に入れやすいブランドであることから、入門ブランドとしては最適である。
上位ブランドで手に届かないブランドを購入する余力のない場合やそこまで高額なブランドを必要としてない場合など、男性へのプレゼントとして考える場合、比較的良質なブランドである。
その際、リーズナブルでブランドの知名度がある定番人気の「グッチシマ・ラウンドファスナー」は最適なモデルといえるだろう。