【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

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Wedgwood/ウエッジウッド:陶芸を芸術作品にまで昇華させた稀代のブランド

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

 

ジョサイア・ウエッジウッドが、1759年アイビーハウスの工場を借り受け独立。陶芸を芸術の域まで洗練させたいと夢見ていた彼は、持ち前の技術と努力で実現させた美しい乳白色の「クリームウェア(クイーンズ ウェア)」を完成。さらに最大の偉業とも言われる「ジャスパー」を誕生させた。彼が他界した後も、ジョサイヤⅡ世が「ウエッジウッド ファイン ボーン チャイナ」を完成させるなど常に最高の陶器を目指し続け、その地位を現在にまで連綿と継続。同時に英国らしいエレガンスを纏った新作を発表、新進気鋭のデザイナーとのコラボレーションなど、創業時と変わらない挑戦も続けている。

参照:男の100年ブランド

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高額取引で見られるのは、大量出品か稀少モデルか両局面化が進んでいる

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド
Reference:Aucfan Co.,Ltd.

 

高額二次市場で、高級食器ブランドに多く見られる傾向としては、過去の経営スタイルで要因が決定してしまう事が多い。つまりは、「低価格向けに量産され、市場でも多く見られるモデル」 と  「一時市場でも高額な希少モデル」 か、経営スタイルが変化する前の 「古い限定品や希少モデル」 など、比較的市場に出回っていないモデルのどちからである。

前者の 「市場に多く出回っているタイプ」 は、一回で数を多く出す出品者が現れている事が低価格化を証明している。つまりは、一点では価格が安すぎるのである。このような市場の場合、過去にブランド力を大きく低下させた 「なんらかの経営上の理由」 があることが推測される。

後者は、老舗ならではの 市場に出回らない 「一時市場でも高額な希少モデル」 か 「良い時代に作られた古いモデル」 は、その稀少性ゆえ、1点でも十分高額な価格が付けられている場合、高級ブランドというのが、市場で証明されているのである。

ウエッジウッド に関しては、玉石混合状態で、その両面が相場データから読み取れ、変化の激しい企業であったことがわかってくるのである。

下記は、過去取り扱ってその後、買取をしてもらったモノで、個人的に好きで、気に入っていたモデルの一覧である。

 

ウエッジウッド プシュケ ティーカップ&ソーサー (ピオニー)

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

 

ウエッジウッド コーヌコピア コーヒーカップ&ソーサー (アクセント/キャン)

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

 

ウエッジウッド フロレンティーン ターコイズ ティーカップ&ソーサー (リー)

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

 

ウエッジウッド アレクサンドラ シャンパン ティーカップ&ソーサー (リー)

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

 

ウエッジウッド ジャスパー コレクション

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

Source:Pinterest/ WEDGWOOD 公式オンライン

 

過去に低価格大量販売したブランドは、後になって大量に断捨離される

 

【Wedgwood】ウエッジウッド:低価格化の苦境に陥りながら時代を経ても愛され続ける老舗ブランド

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ウエッジウッドは名門の老舗ブランドであり、みなさんの家にも、西洋食器の中で1枚は保有していることが多く、比較的知名度の高い定番のブランドである。

20世紀以降のウェッジウッド社 は、同業他社の積極的買収によって規模を拡大、その後買収リスクに晒され、ウォーターフォード・クリスタル社をホワイトナイトとして、同社との合併をしたところから、少しづつ経営は狂いはじめる。

積極的な低価格戦略は、著しくブランド力を低下させ、一時的にシェアを拡大して、トップ付近まで上り詰めるが、無理が続き、2009年には事実上経営破綻している。

その後投資会社 KPSキャピタルパートナーズ の傘下におさまっている。結局は、買収されてしまい、拡大経営のツケを支払うこととなった次第である。

そのような意味から、二次市場でも多くのモデルが大量に出品され、価格は下落基調に陥っている。今回取り上げたブランドに関しては、自分で購入したというのではなく、大半が貰い物である。

多くは、引き出物やお祝いなどギフトが大半であり、最近まで結構な数を保有していることを私自身も知らなかった。そのように多くの家庭から、同社のモデルが二次市場で溢れ、また一時市場でも積極的に販売をしていることから、どちらかというと、供給過剰気味に陥っている。

前回、ロイヤルコペンハーゲンの話で、日本の和食器メーカー「たち吉」においても、大半の商品は、二次市場で「捨て代」を請求されて値段も付かなかった話をしたが、今回も同じような道をたどっている。

西洋ブランド食器は、全体的に善戦しているとは言え、同じような食器を作っていては、ブランド価値自体がなくなっていく。

私たちの価値観がひっくり返るほどの 「新しい食器の概念」 を提供できなければ、今後大きな成長は望めないであろう。



About PG編集:道長

食べる事と寝る事に一生懸命な旅人。 世界は感染症や戦争で混沌としておりますが、平和になったら平和な国を旅をしたいと準備しております。 先代の管理者様より、サイト管理・記事制作を委任しております。 ※現在は写真提供をして頂いております。

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