About Tadano Glass Works
Tadano Glass Processing Plant constantly pursues new designs, using patterns and cutting techniques that have never existed, Edo Kiriko’s works are Japanese style, but I am trying to make works incorporating contemporary design.
但野英芳/江戸切子作家:但野硝子加工所について
- 但野英芳 1970年(昭和45年)生まれ。1992年 父、但野孝一に師事。
- 06年 経済産業大臣指定 伝統的工芸品江戸切子 伝統工芸士に認定。
- 09年 東京カットグラス工業協同組合 理事就任。
- 12年 江戸切子伝統工芸士会 副会長就任。
- 江戸切子新作展、大阪工芸展、全国工芸品コンクール等受賞多数。
但野硝子加工所は常に新しいデザインを追求し、今までにないパターンやカット技術を用い、江戸切子の作品は、和風だが、現代的なデザインを取り入れた作品作りを心掛けている。
芸術の域にまで達した江戸切子、世界での活躍を期待したい
日本の伝統工芸である江戸切子。現在では、お酒やお茶の銘柄を吟味するのみに注力する人も多いが、つい器の方を忘れてしまいがちである。
銘柄に一生懸命になるのも良いが、それを語るのであれば、液体を包み込む器も超一流なモノにこだわらないのかと考えるのが、私の考え方である。
また、多くの西洋の飲料を飲む場合、西洋風のグラスも良いが、ここは日本である。すぐ近くで手に入る高級品を選びたい。
そんな際、出会ったのが、江戸切子に新しいモチーフを持ち込んだ但野英芳氏の作品である。
実際、国内の中古市場では、数も少なく滅多に出る事がないが、概ね約 100,000円以内と比較的リーズナブルに購入することが可能である。
工芸ガラスカテゴリーの中古市場の平均価格は、約 10,000~15,000円と安定した相場である。
それも、日本という恵まれた市場にいる我々の特権であろう。上記 オークファン 並びにオークデータを見ていくとその傾向が顕著である。
このロックグラスは、俵屋宗達 風神雷神図をモチーフとしており、透明な液体から琥珀色の液体まで、すべてを美しく映えるように設計されている。
正面は、風神雷神が施され、側面並びに後面は、光・風・雲が絶妙なパターンやカッティングで表現されている。
使い方は、森伊蔵やルイ13世などの高級酒から、市販で売られる安価なアイスコーヒーやアイスティーなど愛飲する際に、大いに重宝できるであろう。
中古販売価格でも、約 80,000円以上する。同モデルは、知人にプレゼントするために購入したものであるが、お酒やお茶に強いこだわりがある人ならグラスにもこだわるべきであろう。
個人的には各職人たちが、工房を一つの場所に集約し、全体で海外に売り込むようにすると、バリエーション並びに、知名度の面から相乗効果を狙えると思う。
ただ、売り方については、富裕層から中心に譲っていかなければ、霊気となる高いブランド力を得る事はできない。
つまり、高級は大衆を兼ねるのである。バカラブランドのように、伝統とその美しいデザインを武器に、大いに世界の市場を席捲する日を期待したい。