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【Chanel】シャネル プルミエールはデザインアイコンを前面に打ち出した後発企業市場参入戦略モデル

【Chanel】シャネル プルミエールはデザインアイコンを前面に打ち出した後発企業市場参入戦略モデル

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基本 Data : Chanel シャネル プルミエール

 

【Chanel】シャネル プルミエール

 

  • 文字盤:ブラック
  • 素材:GP/レザー/サファイアガラス
  • カラー:ゴールド × ブラック
  • ムーブメント:クォーツ
  • サイズ:ケース径:約 2.0cm×2.6cm
  • 腕回り:約 17cm 幅:約 1.3cm
  • 機能:日常生活防水

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シャネルのデザインアイコンで勝負する後発企業戦略

 

シャネルの時計事業の歴史は浅く、1987年に始まる。シャネルが高級時計市場に参入するきっかけをつくったモデルが、この「プルミエール」モデルである。すでに高級時計市場では、スイス製が圧倒的な歴史とシェアを誇っており、他分野で名声を確立したシャネルでも容易な参入は困難を極めた。

時計専門ブランドではなく、後発企業という二重苦を負うシャネルの戦略的モデルとして、プルミエールは市場に投入されたが、すでに欧州市場での参入は難しい。シャネルという看板のみで比較的勝負のしやすい国はどこか。その後発企業であるシャネルが高級時計市場に参入する市場に選んだのが我が国”日本”である。

さっそくオークファンで取引市場を見てみよう。だいたいが約10万円以下で購入が可能であり、比較的市場での出回りも多く、手に入れる事もあまり難しくはない。当時の価格は、約25万円~のようであるが、現在では、オークション市場も整備されて、私が店舗を走り回った時代から考えられないほど、約半値までで買える良い時代になった。

 

【Chanel】シャネル プルミエール 相場

 

当時バブル経済真っ只中の日本で市場を確立すれば、早期に成長が見込めると踏んだシャネルは、シャネルのアイコンを強調したモデルを投入する事になる。シャネル史上初の「プルミエール」には、デザイン面でシャネルの象徴するアイコンをすべて盛り込んだデザインで勝負するしかなく、そのブランドイメージを前面に押し出すモデルである。

分かりやすく言えば「シャネルと分かるようにつくる」という明確なコンセプトが見受けられ、一目でシャネルという事が分かるようにしなければ、売れないという判断は納得できる。中の機械や技術はいちど置いておき、市場を作るということが命題とされている。

 

シャネル定番商品のアイコンを時計に移植する

 

プルミエールのデザイン面はどうか。それはシャネルを象徴する要素の凝縮である。シャネルのアイコンでチェーンショルダーで得意の皮紐を組み込んだチェーンをブレスレッドに採用し、香水「シャネル N゜5」のボトルストッパーの形状と、パリのヴァンドーム広場の形からインスピレーションを得ている八角形のケースがデザインされている。

 

【Chanel】シャネル プルミエール

 

また、黒の文字盤に18金のフレームや針を使い、高級感漂うデザインが特徴的である。この当時、シャネルは自前の高い技術を持っていなかった為、スイスの時計メーカーに生産委託を行い、仕上げのみ自社で行っている。

 

【Chanel】シャネル プルミエール

 

時計としてよりも、宝飾品的な色合いが濃かった「プルミエール」は、高級品ブームとタイミングが一致し、人気を博し市場の確立に成功したようである。日経1987年9月7日付けの記事で紹介されている。

この成功によくしたシャネルは、さらにアクセサリー色の強い時計を順次投入していく。1989年には、高級感を加えて、ダイヤモンド・ウォッチも追加で投入され、1990年には「マドモアゼル」を投入、さらに1994年に「マトラッセ」を相次いで投入し、まずは過去の遺産であるブランド力と成長市場への参入で地位を確立させたようである。

 

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現在、保有しているのも日本が高度成長し、バブル経済下で消費された中古品である。やはり年代が立っている事もあり、修理とメンテナンスが必要であり、時計的な価値が高いわけではないが、シャネルというブランドをいちど経験しておきたい方には最適なモデルである。

現在の中古市場でもあまり高価ではなく、約10万円以下で購入する事が可能である。彼女へのプレゼントにも最適であり、今回プレゼントする予定だ。

より詳しい時計戦略については シャネルの戦略 ―究極のラグジュアリーブランドに見る技術経営】を参照していただきたい。



 
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About 磯守 航史郎

食べる事と温泉・マッサージが好きな勤め人。過去には大小様々な職業につき、現在は不安定の中の安定を楽しんでいる昔から「変わり者」と言われた中年。
好きな分野は、ブランド戦略/建築・不動産/知的財産権/EC・オークション/金融・投資/カメラ/時計/モデルやアイドルなど、ジャンルは幅広いが、趣味や元家業・知人との関係で関わった事件が中心であり、現在は利害関係もなく、気軽にブログを書いている。テーマは知的財産権とブランドとの関係・市場での価格の関係、偽ブランドの撲滅など、高尚なテーマをより面白くしたいと努めている。

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