【ブランド用語集】腕時計用語辞典_マ行
Φ-GRID ブランド用語集は、様々な言語で表現されている専門用語を様々な文献を参照に解説しております。
● マイクロ・ガスライト
安全性に配慮されたミネラルガラス・チューブに、純粋なガス状のトリチウムを封印。ガラス内でトリチウム電子が光を放つ自発光性の夜光システム。従来の約70倍の明るさを10年間以上も保ち続ける。優れた特性を持っている。
● マイクロガーダー
センター秒針が1秒に20回転することで、1万分の5秒単位での計測が可能な超高精度クロノグラフ。2012年にタグ・ホイヤーが発表した。
● マイクロローター
小型でも効率良く回転するように(比重の重い22Kゴールドなどを素材を採用し)設計された自動巻きローターのこと。通常の自動巻きが大型のローター部品を裏蓋側全面に装備しているのに比べ、ムーブの一部分をくり抜いた形状で装備されることが多く、ムーブ全体の厚みを薄くしたり、他の複雑機構のスペースを余裕を持って確保できる利点がある。
● 巻き真
リューズが取り付けられる軸部品。奥部がゼンマイを巻く歯車と、針を動かす歯車(時刻合わせ用)などに噛み合う構造となっており、頭の部分にリューズがネジ留めされている。
● マグネット・ピボット
テン真(テンプの軸)上下に設置された強力な小型磁石(磁束密度約1.3テスラ)が、テン真に電磁誘導により引力を生み、その引力によってテン真が常に、正しく軸受部に接触。時計がどんな姿勢時でも安定して高精度を維持できるようにする画期的な新機構。ブレゲが2013年、開発に成功した。
● マジックゴールド
一般的には柔らかくキズが付きやすい性質を持つゴールドを、特殊技術により炭化セラミックと融合。驚異的な耐傷性を実現した、世界初の高硬度18K新素材。ウブロがスイス連邦工科大学と共同で開発した。
● マジックレバー
セイコーが1959年に開発し、現在でも「グランドセイコー」などに継承されている。ラチェット式自動巻き上げ機構。ローターの回転に合わせてクワガタ形状の爪レバーが左右に動き、効率よく巻き上げ用歯車を動かすことでできる装置。
● マニュファクチュール
歯車やカム、ネジなどのムーブメント部品はもちろん、ケースやダイヤルまで、その設計やデザイン、製造、組み立てまでをすべて自社工場で一貫製造するメーカー。
● ミニッツ・リピーター
専用のレバーなどを操作すると、鐘の音色で分単位まで現在時刻を知らせる機能を装備した時計のこと。音は聞き分けが容易になるよう、音階の異なる数種類が組み合わされることが多く、2~3つのハンマーと2~3本のゴング(チャイムやリングとも呼ばれる管状の金属部品)が装備されることが多い。
● ミネラルガラス
時計部品やメガネのレンズ用などのため、硬度と強度を増した「強化ガラス」のこと。クリスタルガラスともいう。
● ミラネーゼブレス
金属ワイヤーをメッシュ状に編み込み加工したブレスレッド。エレガンスでクラシカルなデザインで、金属ブレスとしては1960年~70年代に大流行した。
● ミルスペック
軍隊に正式採用されるための品質規格。視認性や機能、精度、文字盤カラーや防水性など、各国の陸海空軍の別の部隊ごとに、その目的や使用状況に応じ、細かく定められている。
● ムーンフェイズ
ダイヤルに設置された小窓などに、新月や三日月、満月など、その日夜空に現れる月の形を表示する機構。月の満ち欠けの周期(月齢)が約29.5日であることから、59日で1回転する専用ディスク(59の歯車がある)を活用。ディスクの上下2か所に月を描き、それが小窓に現れる形で月齢を正しく示す仕組みとなっている。
● 無反射コーティング
ガラス表面に、フッ化マグネシウムを真空蒸着するなど特殊なコーティングを施して光の反射を抑え、視認性を高めたガラスのこと。
● ムーブメント
時計の機械部分。大別すると、ゼンマイを中心とする動力機構。針やディスクを動かす歯車が並ぶ輪列機構。テンプやガンキ車、アンクルで構成される調速・脱進機構の3ブロックで構成されている。
● メメントダイヤル
飛行機の出発時刻などを忘れてはいけない重要な時刻を、時分針を備えたインダイアル上にメモするための装置。通常はダイアル12時位置に設置され、リューズやボタン操作で針の調整ができるようになっている。
参照文献:腕時計の教科書